新見の御殿町(ごてんまち)とは?
江戸時代元禄10年(1697年)に初代の新見藩主・関長治侯によって作られたまち。元禄時代はすでに城が造れない時代だったため、御殿(官邸)を建ててそこで政務が行われました。それにより、現在はこの地区が「新見御殿町(にいみごてんまち)」と呼ばれるようになりました。江戸時代から昭和にかけての各時代の面影を残す建物をめぐりながらガイドしてくれる「新見御殿町まち歩きガイドの会」があり、興味のあるスポットや希望の所要時間などにあわせての案内が可能です(要予約/TEL:0867-88-0490)。
※駐車場は国道180号線に面した「城山無料駐車場」を利用
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太池邸
太池邸(おおいけてい)は近代新見地域の商業の中心地として栄えた界隈に建つ商家跡。明治期の建物で、新見初の百貨店として呉服をはじめとする様々な商品を扱っていました。現在はまちの交流活動拠点となり、イベント会場にも使われています。また、奥には内蔵を改装したレストラン「Trattoria Arca(トラットリア アルカ)」もあり、新見特産の千屋牛や新鮮な野菜などを使った本格的なイタリア料理が味わえます(ランチ・ディナーともに完全予約制)。
元料亭 松葉
明治26年築の建物で、四軒長屋だった二軒分を明治末頃に改装したもの。昭和30年頃まで料亭として営まれて、界隈の賑わいに華を添えていました。粋な人たちが集まる場所でもあったことから、立派な床柱や面取りが施された猿棒天井など、建物の随所に料亭文化の面影が見られます。また、硝子に描かれた松葉の模様や屏風の書画をはじめ、皿や箸置き、酒器、お猪口、かんざし、櫛など、当時の人々の暮らしや職人の仕事ぶりが伺える品は一見の価値あり。某有名俳優も驚いたというエピソードが残る、昔の炬燵(こたつ)も必見です。
津国屋
「津国屋」は江戸時代に藩札の発行を司っていた札座。文化11年(1814年)の建物で、鉄問屋、造り酒屋や町名主をしていました。内蔵の2階にはめずらしい青備前の瓶や客人用の枕、七草がゆ専用の器といった、津国屋で使われていたものが多数展示されており、当時の隆盛を垣間見ることができます。その大きさに驚かされる一間半七社の神棚や、当時酒蔵の屋根に乗っていたという大きな鬼瓦、歌川豊国作の浮世絵なども見られます。
元大阪屋旅館 別館
明治時代から昭和30年代まで料理旅館をしていた「大阪屋旅館」の別館で昭和4年の建築。昭和37年の岡山国体まで営業されていました。独特の色が印象的な屋根瓦は遠方から取り寄せた別注品。当時の厚生大臣・橋本龍伍氏など政財界人も宿泊したかつての客室では、屋久杉の天井やクロガキの柱などを見ることができます。写真にある箱はお弁当箱で、明治時代に入る前は「坂」の漢字が使用されていましたが、明治以降は「阪」が使われているのも歴史を感じさせます。宿名が書かれた法被や120年前のおひつ、ダイヤル式の黒電話など旅館の面影をうかがわせるものも多数。レトロな駅弁のラベルやモノクロ写真も貴重な資料です。
カツマル醬油
明治32年創業の醬油蔵。店舗は大正時代から昭和初期の建物で、醬油樽をリメイクした椅子やガラスや陶器の醬油瓶が置かれた店舗では、こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆの他、大豆と小麦の麹、食塩水のみを使用して1年かけてじっくり完熟させた「昔しょうゆ(500ml)」、すき焼きや肉じゃが、照り焼きなどに便利な「あらたしょうゆ(500ml)」、赤身の刺身との相性が抜群の「いち紫(500ml)」、徳島のゆず果汁100%の「ゆずの里」といった、自社醸造の醬油などが購入できます。
御殿町センター
商家の蔵をイメージして建てられた新見御殿町のシンボル施設。館内には旧新見藩主・関家にまつわる資料のほか、300年の歴史をもつ無形民俗文化絵巻(御神幸武器行列)「土下座まつり」の様子を表現したジオラマも展示されています。
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