作品は焼き上がれば完成…なワケない!
まずは、作品を”磨く”ところから
用意する道具は、「棒やすり」「紙やすり(目は粗い方)」「軍手」(手がガサガサになるので)「マスク」(削った粉を吸い込むのを防ぐ)の4つ。
お客様の手に渡ったことを考えて作業するため、とても時間がかかる上に、表面を素手でなでる度に指の皮もどんどん削れていくのです…。
終わる頃にはすっかり指紋がなくなり、熱い飲み物などは、素手で持てなくなるほど!
こうして作業をしやすいスタイルを見つけながら、100点、いや、時には1000点以上もの作品を磨くのです。
磨き終えたら、”水漏れ検査”へ
お醤油を入れたら、底から漏れた…!なんて大迷惑ですものね。
最後に”水洗い”で完成!
水に濡れてツヤの出た備前焼は、釜から出した時とはまた違った表情でキリリとカッコイイんですよ!
備前焼の表情の多彩さ、力強さと繊細さ。
それらを作り上げる陶工たちの立派さを改めて感じるのです。
備前焼は一言でいうと「尊い…!」
①材料はすべて自然のもの。究極ナチュラル
②土作り→窯焚き→磨きまですごく手間&時間をかけている
③もちろん、すべて手作業でやっぱりナチュラル
④なのに、この多彩な模様!予測できない面白さ!何年やっても飽きがこない
の4点です。 特に、そのナチュラルさ故に、少しもラクができないという点において
「尊い…」と感じるのです。思わず合掌しながら涙する勢いです。いやマジで。
岡山に来られる方、渋すぎるかしらなんて食わず嫌いは一旦やめて、ぜひ一度備前焼を伊部の街へ見に来てくださいね!その過程からにじみ出る説得力に、グッときますよ。