【復興進む倉敷市真備町!】真備町・船穂町・矢掛町を歩く

西日本豪雨災害から1年2か月を経過した倉敷市真備町・船穂町・小田郡矢掛町の気になるスポットを歩きます。
奇跡のミニチュアホース「リーフ」と「嵐(ラン)」、平成30年7月豪雨災害の碑、「手打ちうどん さるや」、真備中学校の生徒さんによる「井原線橋脚壁画」、高梁川・小田川の沿川を洪水から守る「小田川合流点付け替え事業」で無くなる戦国時代(16世紀)の「南山(みなみやま)城跡」(倉敷市船穂町・真備町)、矢掛町で営業再開されたプラモデルの聖地「エラヤ」をご紹介します。

写真は、奇跡のミニチュアホース「リーフ」です。
写真提供:NPO法人 ピースウィンズ・ジャパン様
掲載日:2019年09月27日
  • ライター:船橋弘範
  • 3808 ビュー

1.奇跡のミニチュアホース「リーフ」と「嵐(ラン)」

「倉敷成人病センター」の「ライフタウンまび」敷地内にある「まびファームかけはし」には、奇跡のミニチュアホース「リーフ」(写真右)がいます。リーフは、平成30年7月7日の浸水後行方不明になり、平成30年7月9日にピースウィンズ・ジャパンのボランティアの方が民家の屋根にいるのを発見しました。「リーフ」は浸水5mという中で、泳いで民家の屋根にたどり着いて生きていたので、「奇跡のミニチュアホース」と呼ばれています。
そして、「リーフ」は「ライフタウンまび」が復旧するまで、吉備路若駒牧場(岡山市北区新庄下)でミニチュアホース「ムサシ(5歳、雄)」と出合い、少しずつ立ち直り、順調に愛を育んでいました。それから約1年して、令和元年8月16日、台風10号の暴風雨の中、赤ちゃん(メス)「嵐(ラン)」(写真左)を出産しました。

流されたミニチュアホース屋根の上で生存

映像提供:KSB瀬戸内海放送(岡山県・香川県を放送エリアとするテレビ局です。)2018年07月11日掲載
2分36秒の映像ですので、Wi-Fi環境でご覧ください。
ラン・リーフ・「ライフタウンまび」の介護福祉士 南範英さん。
ランは、生まれた時には体高60cmで、元気に「まびファームかけはし」の柵の中を走り回っていました。
この取材は、「倉敷成人病センター」・「ライフタウンまび」のご協力により実現しました。普段は、柵の外から自由に見学できますが、エサをあげたり、ペット同伴はしないでください。
「倉敷成人病センター」の老人保健施設「ライフタウンまび」の外観です。高い建物ですので、豪雨災害の時には、ここに避難して助かった方も多いです。

この建物の右側の道路に沿って「ライフタウンまび」の西に行くと、広い駐車場が2面あります。車の方は、赤いコーンが無い場所に駐車できます。
駐車場の更に西側に「まびファームかけはし」があり、リーフやラン・南さんが飼育しているヤギやウサギもいます。

2.平成30年7月豪雨災害の碑

豪雨災害からの復興の拠点となった「倉敷市真備支所」です。
所用で豪雨災害の約2週間後に訪問しましたが、1階は使えない状況で、2階で市民サービスをされていました。
写真の左側(欄外)に「平成30年7月豪雨災害の碑」があります。

右から、竹あかり・平成30年7月豪雨災害の碑・吉備真備公銅像です。
竹は真備町の名産品で、竹あかりのオブジェの中には、真備町各地区の名前があります。
未曽有の豪雨災害から1年となる令和元年7月6日、倉敷市真備支所で、「平成30年7月豪雨災害 倉敷市追悼式」および「平成30年7月豪雨災害の碑」の除幕を行いました。

『平成三十(二〇一八)年七月五日から七日にかけ、西日本を中心に記録的な大雨となった。倉敷市では、二日間で年間降水量の約三割の雨が降り、六日夜には初となる大雨特別警報が発表された。

ここ真備地区では、高梁川水系の小田川及びその支川である末政川・高馬川・真谷川の八箇所で堤防が決壊、小田川・大武谷川の七箇所で一部損壊・損傷し、真備地区の約三割、千二百ヘクタールが浸水、その深さは約五メートルにも及んだ。この災害により、六十名を超える尊い命が失われ、五千七百棟超の住家が全壊・大規模半壊等し、二千三百五十名を超える住民が、自衛隊・消防・警察等によって屋根から救助されるなど、市はじまって以来の未曽有の大災害となった。

その後、住民のたゆまぬ努力と、天皇皇后両陛下のご訪問、国県他自治体や各団体をはじめ七万五千名を超えるボランティアなど全国からのご支援により、復興に向けて歩みを進めている。

災害から一年にあたり、お亡くなりになられた方々を追悼するとともに、災害の記憶を後世に伝え、復興への誓いを新たにし、災害に強いまちづくりに邁進すべく、ここに碑を建立する。

令和元年七月六日 倉敷市 』

3.手打ちうどん さるや

写真は、「さるや」のご主人と仮店舗です。
真備町の地元の方から、美味しいうどん屋さんがあるよ!と勧められていたお店です。豪雨災害の前に本店舗のお邪魔した時は、定休日でした。仮店舗で営業を再開された時には、仮店舗の場所が分かりませんでした。
今回、やっと、お邪魔することが出来ましたが、【令和元年9月29日(日)をもって仮店舗での営業を中止】されます。現在、新店舗での営業開始を目指して準備されており、仮店舗の近く(道路を挟んで「ライフタウンまび」の向かい)の予定です。営業開始時期未定です。

暑い日でしたので、「ぶっかけうどん(冷)」を美味しくいただきました!
昼前に伺いましたが、店内はたくさんのお客様がおられました。
次は、新店舗開店後にお伺いします。

4.井原線橋脚壁画

倉敷市立真備中学校生徒の皆さんが、毎年、井原鉄道(井原線)の橋脚に壁画を描いています。写真は今年の壁画です。
昨年は豪雨災害の影響で中止となっておりましたが、今年(令和元年)8月20日に橋脚壁画完成式が行われ、真備中学校生徒・教員の皆様の他、倉敷真備ライオンズクラブと井原鉄道の関係者が列席し、壁画の完成をともに祝福いたしました。今年の図柄は昨年予定していた内容のものだそうで1年越しに描くことができたことに、関係者一同感極まっておりました。

先輩たちの思いを形に 真備中学校生が井原線の橋脚に壁画を制作

映像提供:KSB瀬戸内海放送(岡山県・香川県を放送エリアとするテレビ局です。)2019年07月05日掲載
1分17秒の映像ですので、Wi-Fi環境でご覧ください。
ライターお気に入りの「吉備の黒姫」の壁画です。
今回はご紹介出来ませんが、倉敷市立真備東中学校の美術部の皆さんが共同制作した壁画が、井原鉄道「川辺宿駅」東橋脚にあります。

これも、ライターお気に入りの「吉備の黒姫」の壁画です。
お隣の岡山県総社市にある「こうもり塚古墳」に黒姫伝説があります。仁徳天皇の寵愛を受けた吉備の美女・黒姫の墓であるとの伝承がありますが、古墳の築造年代は6世紀後半で、仁徳天皇の時代は4世紀とされており、黒姫とは時代が合いません。
機会がありましたら、この壁画の想いをお伺いしたいです。

5.南山城跡 (倉敷市船穂町・真備町)

倉敷市船穂町・真備町に「南山(みなみやま)城跡」があります。戦国時代(16世紀)に築かれた山城です。
高梁川・小田川の沿川を洪水から守る「小田川合流点付け替え事業」の工事により、間も無く消える遺跡です。

写真は、令和元年9月10日に許可をいただいて、標高約67mの南山城跡の上空からパノラマ撮影したものを加工しています。

現在の「高梁川と小田川の合流点」を閉鎖し、小田川は南山を崩して「柳井原貯水池」に流し、その先で高梁川と合流させる大工事です。

貴重な遺跡が無くなるのは、残念ですが、小田川や高梁川の氾濫を防ぐためです。

※【南山城跡の見学は出来ません】のでご注意ください。高梁川の対岸などから遠くに望むことは可能です。

南山城跡は戦国時代(16世紀)に築かれた山城で、頂部に曲輪(くるわ)、頂部南側に腰曲輪(こしぐるわ)を構え、曲輪には虎口(こぐち)、土塁(どるい)、横矢(よこや)を設けています。さらに、曲輪の周りに急勾配の切岸(きりぎし)、城域の西端に三重の堀切(ほりきり)、北斜面と東斜面に複数の竪堀(たてぼり)、傾斜の緩やかな南斜面には畝状竪堀群(うねじょうたてぼりぐん)を設けており、敵の侵入を防ぐための多様な工夫がこらされています。
大きな黒いテントの下では、酷暑の中、岡山県古代吉備文化財センターの皆さんが発掘作業を行われています。
写真の上側が南方向、右側が西方向になります。
令和元年9月7日・8日(土・日)に開催された南山城跡の現地説明会には、全国各地から600名を超える多くの方々が参加されました。
岡山県古代吉備文化財センターの皆さんから、注目すべき場所の詳細説明をしていただき、個々人からの質問に丁寧に答えていただきました。

※今後、工事が始まり、南山を崩すため、新たな現地説明会の予定はありません。
発掘調査の前には、たくさんの木で覆われていたでしょうね。大きな木の切り株がいたるところに残っています。
地層を意識されながら、細かく掘って調査を行っています。
写真は、南方向です。
虎口(こぐち):門のような物。両側に柱の跡があり、小さな石がたくさん積まれています。これは、攻めてきた敵に投げつけるための石礫(いしつぶて)だそうです。

南山の下にある駐車場横のプレハブ事務所では、数々の出土物の展示・説明パネル・ドローンにより空撮された南山城跡の映像もあり、丁寧に質疑応答していただきました。

数年後には、岡山県古代吉備文化財センターより、南山城跡発掘調査報告書が発行されます。楽しみですね!

6.プラモデルの聖地「エラヤ」 (矢掛町)

真備町川辺で営業されていた伝説の「エラヤ」さん、豪雨災害で真備町での営業を断念されました。
しかし、お隣の矢掛町で令和元5月1日より店舗営業を再開されました!
希少品は少なくなり、新規品が多くなりましたが、種類や数を揃えられていますので、お探しの品があることと思います。
水没品のトミカ・チョロQなどは、現在も格安で販売されています。
 

「プラモの聖地」9割引セール終了

映像提供:KSB瀬戸内海放送(岡山県・香川県を放送エリアとするテレビ局です。)2018年08月31日掲載
2分06秒の映像ですので、Wi-Fi環境でご覧ください。
「ガンダム」コーナーです。数に圧倒されます。
戦車のプラモデルコーナーです。
アポロ11号のルナモジュール(イーグル)、アポロ宇宙船など宇宙関係の模型や飛行機関係の模型も充実しています。


【あとがき】
全国のみなさまからのご支援により、真備町の復興は少しずつ進んでいますが、多くの方々が真備町に戻られていません。活気ある真備町になって欲しいものです。
同じ小田川流域にある矢掛町では、新たなスポットを取材させていただきましたが、再取材後にご紹介させていただきます。

下記リンクの記事も併せてご覧ください。

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