河本邸 兵団の町家
大正時代の商家の町家建築を今に残す邸宅
岡山市街、旧倉敷往来沿いに凛と佇むこの邸宅は、大正時代に米蔵を営んだ豪商の矜持を今に伝える貴重な遺構です。
【外観:時代を物語る重厚な構え】
約300平方メートルの敷地を囲むのは、伝統的な「焼杉板」の外壁。大正期の裕福な商家の象徴である「虫籠窓(むしこまど)」や、深く突き出した「出桁造(だしげたづくり)」が、道行く人にその格式の高さを静かに物語ります。
【内部:商いの活気と静謐な住まい】
暖簾をくぐれば、当時の面影を色濃く残す「店舗部分」と、奥へと続く開放感あふれる「通り土間」が広がります。2階へ上がれば、この家を100年支え続けてきた「太く立派な梁」が剥き出しの力強さで見守り、建築物としての力強い骨格を肌で感じることができます。
【奥行:四季と芸術が共鳴する空間】
奥に広がる約20坪の坪庭には、季節の植物が息づき、美しい縁側がそれを切り取ります。
格式高い「書院造」の床の間には、緻密な意匠が施された「欄間(らんま)」が備わり、光と影が織りなす大正期の美学を極めています。さらに、米蔵として隆盛を極めた当時の「蔵」や、静寂に包まれた「離れ」が残り、敷地全体がひとつの壮大な歴史の物語を構成しています。
周辺の町家が大半を建て替える中、当時の作りをそのままに残すこの建築は、岡山市街地においては奇跡的に保存された、極めて立派で貴重な存在です。
基本情報
- 所在地
- 〒700-0805 岡山県岡山市北区兵団1-1
- 料金
応相談
※営業時間や定休日、料金など変更されている場合がありますので、お出かけの際は問い合わせ先にご確認ください。






































