飼育数日本一!?岡山でタンチョウが鑑賞できるスポット4選

白・黒・赤の色合いが美しい、タンチョウ。岡山後楽園では、築庭されて間もない1704年頃から飼育されていたといわれています。戦後、岡山後楽園での飼育は一時途絶えたものの、1956年に2羽が中国から寄贈され、再び飼育が始まりました。
以降、保護・増殖の取り組みが続き、今では岡山県自然保護センターを中心に58羽(2021年9月末現在)が飼育され、全国の中でもタンチョウの飼育が盛んな県となっています。
タンチョウが鑑賞できる4つのスポット、岡山後楽園、岡山県自然保護センター、きびじつるの里、蒜山タンチョウの里を紹介します。
掲載日:2021年11月24日
  • ライター:m.k
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岡山後楽園(岡山市)

江戸時代からタンチョウが飼育されていた岡山後楽園。戦後、途絶えましたが、1956年に中国から贈られた2羽が「チャメ」と「クロメ」と名付けられ、岡山でのタンチョウ飼育の再スタートとなりました。
タンチョウは岡山後楽園の北側にある鶴舎で見ることができます。8羽が飼育されており、そのうちの1羽はあまり人を怖がらず、かなり近くまで来てくれました。
毎年秋から冬にかけて、日を決めて8時~9時、「タンチョウの園内散策」が実施されています。
11月12日(金)実際に行ってきました。入園料は大人450円。
朝8時から、カメラを持ったたくさんの来園者が。
美しいタンチョウたちが、飼育員とともに堂々とお目見えしました。岡山後楽園の芝生を気ままに歩く風景にうっとり。
背丈は140~150cm。間近で見ると想像以上の存在感です。
混雑による新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、飛翔は行われていませんでしたが、この日は飛翔してくれました。1年9ヶ月ぶりだったとのことです。
大きな鳴き声も聞けて、感無量でした。
「タンチョウの園内散策」の日程は、月ごとに岡山後楽園の公式HPで発表されます。

岡山県自然保護センター(和気町)

岡山県自然保護センターは、約100haという広さの自然保護・学習施設。入場無料です。入口から約1km歩いたところに鶴舎があります。
37羽ものタンチョウが飼育されており、そのうちの3羽、ツバサ・ミドリと今年の6月に生まれて名前がまだ決まっていないヒナは、鶴舎の手前にある上池を歩いていました。
ヒナといっても大きさはすでに大人と同じくらい。でもまだ色合いが少し薄めでした。
上池には散策道があり、そこからタンチョウの鑑賞・撮影ができます。
岡山県自然保護センターでは30周年イベントを開催しており、タンチョウのヒナの命名式が11/28(日)に予定されています。どんな名前になるのでしょうか!
タンチョウたちが歩いていた上池の近くのセンター棟には、楽しく自然を学べる展示がたくさんありました。天井にはタンチョウが!

きびじつるの里(総社市)

国民宿舎サンロード吉備路に隣接しているきびじつるの里でも、入場無料でタンチョウの鑑賞ができます。
11羽のタンチョウが飼育されており、鶴舎のほか、池にもタンチョウがいました。
きびじつるの里のおすすめポイントは、タンチョウについて知ることができる「学びの家」。タンチョウの歴史や現状、飼育についての資料が豊富です。
人工孵化したタンチョウを人馴れさせないよう、人間がタンチョウに扮してヒナを育てる「コスチューム飼育」の展示もありました。

蒜山タンチョウの里(真庭市)

ジャージー牛ふれあい広場に隣接する蒜山タンチョウの里にも2羽のタンチョウが飼育されています。こちらも入場無料です。
私が訪れたときはケージの中に2羽が並んで、芝生をつつきながらうろうろしていました。
駐車場からすぐ近くにタンチョウがいるので、ドライブ途中に気軽に寄れるのがいいなと思いました。
タンチョウとヒナの像と一緒に記念撮影もできますよ。
タンチョウは江戸時代には岡山でも身近な鳥だったようで、岡山県井原市の木之子沼を描いた絵の中にタンチョウが描かれていたり、野生のタンチョウが岡山後楽園に飛来したという漢詩が確認されたりしています。
明治以降、乱獲や生息地である湿原の減少により、全国的に絶滅の危機となりました。その後、1935年に国の天然記念物、1952年に特別天然記念物に指定され、保護活動が進んだという歴史があります。
大切に守られてきたタンチョウをぜひ鑑賞してみてください。歩き方にも気品があり、夢中になってしまいますよ!

動くタンチョウの様子

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