備前焼とは
備前焼は、「日本六古窯」の中で最も古い焼き物。備前市の伊部地区が代表的な産地で、釉薬を使わず、絵付けもせずに高温で焼くのが特徴です。
備前焼の誕生と歴史
備前焼のルーツは、古墳時代に遡ります。須恵器(すえき)の製法が変化し、鎌倉時代~桃山時代にかけて、現在のような形に落ち着きました。
堅くて割れにくいため、多くの茶器や茶陶として愛用され、庶民の日用品として大人気に。1982年に国の伝統的工芸品に指定されるなど、現代にも親しまれています。また、2017年4月には、「きっと恋する六古窯 - 日本生まれ日本育ちのやきものの産地 - 」として日本遺産(Japan Heritage)に認定されています。
備前焼の産地
備前焼の代表的な産地は、岡山県南東部に位置する備前市の伊部(いんべ)地区で、備前焼作家の窯元や陶芸店が集中しています。
伊部地区へのアクセスは、JR岡山駅から赤穂線で約40分、JR伊部駅で下車。
窯元や備前焼に関する施設のほとんどがJR伊部駅から徒歩圏内にあるため、どこでも気軽に行くことができます。いろいろな工房をめぐり、お気に入りの器探しを楽しんでみてはいかがでしょうか。
備前焼の特徴
備前焼は、「釉薬(素焼きの陶磁器の表面に塗る薬品)」を一切使用せず、絵付けもしないという究極にシンプルな焼き物。
1200〜1300度の高温で焼き、土の性質や、窯への詰め方、窯の温度の変化、焼成時の灰や炭などによって模様が生み出されます。一つとして同じ色、同じ模様にはならない、手作りの味わい深さが魅力で、使えば使うほどに味わいが増していくのも特徴です。
備前焼の里、伊部の町歩き
レンガ造りの赤い煙突が建ち並ぶ、なつかしい風情が感じられる町です。
- レンガ造りの赤い煙突
- さすが産地だけあって、案内板をはじめ至る所で備前焼が活用されています。レンガ造りの赤い煙突は、この町のシンボル。どこかなつかしさを感じます。

- 天津(あまつ)神社
- JR伊部駅から徒歩7分の「天津(あまつ)神社」。備前焼の里らしく、神社内の敷石や狛犬、絵馬までも備前焼でできています。

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