デイリーに使いたい!倉敷帆布のバッグをセミオーダーしてみた。

街中でよく見かける倉敷帆布のバッグ。自由に組み合わせてトートバッグをオーダーできると聞いて、さっそく倉敷市曽原の倉敷帆布株式会社 本店に行ってきました。
昔、綿花の栽培が盛んで、日本の繊維産業を牽引してきた児島エリア近くにあり、工場併設のショップには、色とりどり、バリエーションも様々なおしゃれなバッグや小物がたくさん並んでいました。イメージを固めながら、さっそくオーダーしてみました。
掲載日:2023年06月30日
  • ライター:高杉郁子
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倉敷帆布株式会社 本店

カスタムオーダーメイドでトートバッグが作りたい!と思い、岡山県倉敷市曽原にある、倉敷帆布株式会社 本店に行ってきました。
道を挟んで隣の工場、丸進工業株式会社のブランドショップ直営店になります。
昔、綿花栽培が盛んで、繊維産業が栄えた倉敷市児島エリア近くにあり、伝統的な職人技が引き継がれ、現代に寄り添う形に変化し、「倉敷帆布」というブランドが生まれました。

工程① 形を選ぼう

店頭の見本バッグを見て、好きな形を選びます。持手は、肩にかけれる長いタイプと短い持手タイプと選べます。私は、撮影や三脚やカメラを入れて荷物ひとつで使えるように、少し大きめのトートバッグにしました。

工程② タグを選ぼう

「倉敷帆布」のブランドタグは3種類。好きなタイプを選べます。

工程③ お好みでイニシャルも選べる

トートバッグの片面には「倉敷帆布」のブランドタグ、もう片面には、お好みのイニシャル刺繍を入れることができます。可愛いので入れてもらうことにしました。

工程④ パソコンでデザイン作成

だいたいのイメージとデザインが決まったら、パソコンでデザインを作っていきます。形を選択して、帆布の色サンプルを参考に色を決めていきます。パーツごとに色を変えれるのがオーダーメイドのいいところ。自分好みに色々作成してみて、カーキ系の配色にすることにしました。
オプション(別料金)で、ポケットもつけれるので外側に1つ付けました。
工場で作られるので、仕上がりまで約1か月かかります。

帆布製造工場の丸進工業株式会社

分業制の多い繊維会社にしては珍しく、自社工場内に撚り糸の製造工程を持っている、丸進工業株式会社。綿花から糸に、糸から生地ができ、生地からバッグや小物ができます。今回は、帆布が出来上がる工程を、工場内に特別に入らせて頂き見せて頂きました。

製造工程① 合糸(ごうし)

機械の上にある、通称「チーズ」と呼ばれる、紡績上がりの綿100%の原糸を巻いたロールから、2~8本の原糸を1本の糸に合わせていく工程、「合糸(ごうし)」。
合わせる糸の本数で織り上げる帆布の厚さが決定します。

製造工程② 撚糸(ねんし)

合糸(ごうし)された糸に撚りをかける作業。糸はねじられることによって繊維が束ねられ、糸の強度が増し、毛羽立ちにくくなります。

製造工程③ 整経(せいけい)

「経(けい)」は、タテの意味です。生地を織るには、タテ糸は長くなくてはならないので、タテ糸を機械用に整え、1200~2000本のタテ糸を部分整経機を使って200~300本ずつに計6~10回ドラムに巻き取ります。そしてさらに繊維に載せるビームという巨大ロールに巻き直します。見た目にはわかりにくいですが、糸を通すのも人、職人技の糸の張り感など、「人」が作る生地が温かみを感じる理由が分かります。

製造工程④ 製織(せいしょく)

ビームに巻いた糸を手作業で針穴のようなパーツに通し、織り上げていく工程。60台のシャトル織機があり、ビームをのせ、ヨコ糸をセットして平織りにします。ものすごい速さでシャトルが行き交い、生地が出来上がっていきます。1台で、1日8時間織り上げられるのは、50~70cmほど。

製造工程⑤ 流し検反(ながしけんたん)

織り上がった帆布は50mごとにカットされ、検反機にかけ、傷や汚れなどの箇所にチェックを入れてふるい落とされます。ふるい落とされた帆布は、1mごとに重ねて畳まれ、それをさらに二つ折りにして号数ごとに積み上げていきます。最後の仕上げも職人さんの手作業で、傷の箇所を再チェックし、補正して、糸くずなどを払い落として仕上げです。

マイトートバッグの完成!

注文してから約1か月後にマイトートバッグが出来上がりました。
形、色、タグを自分好みで選び、生地が出来上がるまでの工程も見せてもらったので、愛着感があります。パラフィン加工(蝋引)しているため、最初硬めですが、使うほど馴染んでくるそうです。仕事用に作ったバッグ、これで取材も楽しくなりそうです。

倉敷帆布株式会社 本店ショップ

性別を選ばない、オシャレなデザインバッグがたくさん並んでいます。

カジュアルにも通勤にも

丈夫で、使うほどに生地が馴染んでくる帆布生地で作られたおしゃれなバッグ。カジュアルにも、通勤にも使えます。

小物もトータルに揃います

帆布生地の中でひときわ目を引いたバッグ、実は、トートバッグなどの内袋でした。蜂の巣を思わせるオシャレなデザインで、そのままでも十分使えそうで、ダブル持ちしてもオシャレです。帆布小物も充実のラインナップで、見ていて楽しくなりました。ストライプの小物は、糸を染めてから織った帆布で作られたものです。

【倉敷帆布株式会社 本店】
所在地:倉敷市曽原414-2
TEL:086-485-2112
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日

倉敷帆布 美観地区店

倉敷美観地区内にもショップがあります。美観地区限定の商品もありました。ぜひ覗いてみてください。

【倉敷帆布 美観地区店】
所在地:倉敷市本町11-33
TEL:086-435-3553
営業時間:10:00~17:00
定休日:月曜日
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