倉敷市児島でコスモス揺れる廃線跡「風の道」をデニム自転車でサイクリング!

1913年に開通し、1990年(平成2年)に廃線となった「下津井電鉄」の軌道敷跡地約6.3kmを、歩行者と自転車の専用道路として倉敷市が整備し、「風の道」と名付けられ、人々に親しまれています。
歩けば片道約2時間の遊歩道は、秋のお花がたくさん咲いていて、ウォーキングにもおすすめのスポットです。倉敷市児島は国産ジーンズ発祥の地、レンタサイクルもデニム自転車があると聞いて、レンタサイクルで秋空の「風の道」を駆け抜けてきました!
掲載日:2023年10月13日
  • ライター:高杉郁子
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デニム自転車をレンタルして「風の道」スタート!

「風の道」のスタート地点近くにある児島産業振興センターで、国産ジーンズ発祥の地・児島ならではの「デニム自転車」がレンタサイクルできると聞いて、さっそく借りることにしました。​車で行っても、敷地内に駐車させてもらえるので助かります。
デニム自転車は、前のかごがデニムでラッピングされています。
坂道が多いルートを走るので、電動付きアシスト自転車を借りました。
それでは、旧下津井電鉄の旧児島駅からスタート!

【倉敷市児島産業振興センター】
所在地:倉敷市児島駅前1-37
TEL:086-441-5123
営業時間:9:00~17:00
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)
レンタル料金:電動アシスト付自転車550円(税込)/1回

旧児島駅舎

1913年に開通し、茶屋町~味野(現在の児島)間、その翌年には味野~下津井間が開通し、1990年(平成2年)まで児島の産業を支え、たくさんの人々を運んだ旧下津井電鉄の旧児島駅舎。
レトロ感漂う駅舎は、デニムの町児島の町並みにしっくりと馴染んでいました。

【旧児島駅】
所在地:倉敷市児島味野3丁目3765-2
TEL:086-473-1111
営業時間:8:30~17:00

廃線跡を走ってみる

「廃線跡が遊歩道」と聞き、意味がピンとこなかったのですが、実際に自転車で走ってみて実感できました!自転車で走る目に入ってくる風景は、旧下津井電鉄が走っていて目にしたであろう風景です。なんだかワクワクしました。しかも、かなり町中を走っていたことが感じられ、児島の人々の生活の足であったことがうかがえます。

道端には「キバナコスモス」や「彼岸花」が咲いてる

「風の道」には秋のお花がたくさん咲いていました。キバナコスモスが至る所で揺れていました。この道は、学生の通学路としても利用されているようです。
彼岸花も咲いていました。決まってお彼岸に花を咲かせる彼岸花、電車が走っていたころもきっと同じように咲いていたのでしょうね。

ノスタルジックな風景

ところどころに残る鉄塔や廃線風景がなんともノスタルジックでいい雰囲気を出しています。

備前赤崎駅跡

備前赤崎駅跡です。昔のまま残されているのに町に馴染んでいました。
コスモスがたくさん咲いていて、行き交う人の気持ちを和ませてくれています。

桜のトンネル

倉敷シティ病院前は、桜の木が紅葉のトンネルを作っていてきれいでした。春にはきっと桜のピンクのトンネルを作ってきれいだと思います。

瀬戸内海の絶景!

倉敷市シティ病院の桜のトンネルを抜けると、瀬戸内海の景色が見えてきました。写真には写っていませんが、近くには、児島ボートの施設も見えます。海岸線を電車は走っていたんですね。

難所の登坂

ここから鷲羽山までは坂道の難所が続きます。つくづく電動付きアシスト自転車でよかったと思いました。きんかい駅跡を横目に見ながら森のトンネルを抜けていきました。なんとなくイノシシや動物が出てきそうな感じの森のトンネル、しんどいはずなのに全力疾走で駆け抜け、足がプルプルしました 笑。気持ちだけ痩せた気がしました。

絶景の瀬戸大橋!

先程までのスパルタの自転車こぎのご褒美のような瀬戸大橋の絶景が見れます!
夕景の瀬戸大橋はさらに美しいです。

最後の難所!!

一瞬これ道?と躊躇してしまいましたが、行くしかないので、何も考えず、振り返らず、全力で駆け抜けました 笑。
自分の駆け抜ける風でガサガサ聞こえるのか、獣がいるのか全く分かりませんが、ただただ怖くて、ものすごい速さで駆け抜けました 笑。
ガサガサの音と共に山の中から飛び出してきた私に、地元の中学生3人組が親切に最後のゴール地点を教えてくれました。またしても足がプルプル・・・。

下津井漁港

下津井漁港からの夕景の瀬戸大橋も絶景です!!角度が変われば瀬戸大橋の様々な表情が見れます。

コスモスと電車の風景が絵になる「下津井駅跡」

15時40分に旧児島駅を出発して、終着点の下津井電鉄の下津井駅跡に到着したのが、ちょうど17時でした。
お花に誘われれば寄り道撮影をし、瀬戸大橋の絶景で深呼吸をし、なんだかんだで約1時間半かかりました。かなりの運動量でした。それにしてもここのコスモスと電車の風景の絵になること。撮影にはおすすめのスポットです。
ここは旧下津井電鉄の中心の駅で、鉄道事業部の事務所や、車両基地、工場などがあり、広い構内を有していました。当時の面影の中、コスモスがたくさん揺れていて、とてもきれいでした。
線路を歩くことはなかなかないので新鮮な感じがしました。

【下津井電鉄 下津井駅跡】
所在地:倉敷市下津井4丁目1-6

むかし下津井回船問屋

岡山城が宇喜多直家で繁栄していたころ、海の玄関口として、最盛期には50~60隻もの北前船が来航し、港は賑わっていたそうです。下津井港の繁栄は、現在も残る町並みや「むかし下津井回船問屋」で流れている下津井節からもうかがうことができます。
その当時の様子を展示しているのが「むかし下津井回船問屋」です。下津井港から近いのでおすすめのスポットです。

カンティーナ登美

むかし下津井回船問屋内にある「カンティーナ登美」では、近海の魚を使ったランチが頂けます。
蔵をリノベーションした落ち着いた店内で、蔵定食を頂きました。お刺身が新鮮でおいしかったです。天婦羅にもお魚が入ってました。

高台に建つ「祇園神社」

高台に建つ祇園神社には、海の突き出す岬の丘の上に「下津井の祇園さま」が鎮座します。また、玉垣には海の守護神に航海の安全を祈願した日本海地方の北前船の船主や遊女らの名も混じります。北前船で賑わう港町の当時の様子がうかがえます。
高台からの瀬戸大橋の眺めは、絶景です!頑張って長い階段を登った甲斐がありました。

【祇園神社】
所在地:倉敷市下津井1-13-16
TEL:086-479-9468
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