レンタサイクルでめぐる備前焼の町・伊部。 帰りはアートな観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」で!

期間限定のアートな観光列車La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)「ラ・マル備前長船(JR岡山駅~JR日生駅間)」が、9月に引き続き12月の週末にも運行されます。今回は9月に乗車した際のレポートです。ホテルのような観光列車に乗って、車窓からの景色を見ながら限定のお弁当を頂く時間は、楽しさ倍増でした。
また、備前焼の町・伊部では、レンタサイクルを駅で借りて、ギャラリーや窯元を巡りました。JR伊部駅のカフェ「軽食喫茶UDO 」では、列車の待ち時間に美味しいスイーツで癒しの時間。
アートな観光列車とレンタサイクルで、備前焼の町を巡ってみませんか?
掲載日:2022年11月01日
  • ライター:高杉郁子
  • 4005 ビュー

伊部駅の備前観光協会でレンタサイクル!!

JR岡山駅を在来線で出発して伊部駅に到着。
駅構内にある備前観光協会でレンタサイクルを借りました。
ブランドの自転車で、乗り心地も抜群、そして可愛い♡、何よりテンションが上がります。レンタル料金が500円といううのもお得です。窯元やギャラリーが集まる町を楽々巡れそうです。

【備前観光協会(伊部案内所)】
受付:JR赤穂線伊部駅
営業時間:9:00~17:00
料金:電動アシスト自転車1,000円
   シティー自転車500円
   子供向けマウンテンバイク(小学校中・高学年~)200円

ご当地のお土産

備前市日生の牡蠣は美味しいと有名ですが、カキのお好み焼きが缶で販売されていました。ちょっとしたサプライズ感のあるお土産におすすめです。えびエスニックは、ピリッとしたスパイスとして、お料理のアクセントに活躍しそうです。ご当地感が伝わってくるお土産が他にもたくさん並んでいて、見ているだけでも楽しくなりました。

備前市立備前焼ミュージアム

JR伊部駅すぐ横に、備前市立備前焼ミュージアムがあります。備前焼の歴史や人間国宝から現代作家の作品を鑑賞できます。また、企画展も随時行われていて、備前焼の魅力を多方面から楽しめるミュージアムとなっています。階段のステンドグラスや各階で異なる展示室の雰囲気など、ミュージアムの建物のレトロ感も合わせて体感できます。
写真はお借りしています。

備前焼について

釉薬をかけないことが特徴の備前焼故に、時代や使う土、作家によって色や質感が様々で、焼きあがりに同じものはひとつとありません。ギャラリー巡りをする前に、焼き物が好きな方はもちろんのこと、伊部に初めて訪れた際には、ぜひ立ち寄りたいスポットです。

【備前市立備前焼ミュージアム】
所在地:備前市伊部1659-6
TEL:0869-64-1400
営業時間:9:00~17:00
休業日:月曜日

桃蹊堂

備前市立備前焼ミュージアムを出てすぐに、大きな煙突が目に飛び込んできました。備前焼窯元六姓の一つ、木村家の窯で、17代木村桃山氏と木村英明氏らの作品を展示販売されています。陶芸体験もされています。
さぁ、ここからレンタサイクルで伊部の町に向かってスタート!

【桃蹊堂】
所在地:備前市伊部1527
TEL:0869-64-2147
営業時間:8:00~16:00
休業日:なし

自転車が走りやすい道

備前焼ギャラリーや窯元が立ち並ぶ、雰囲気のある町並みです。路地を入ると細い道が多いので、自転車はとても便利です。まずは、備前焼の神社、天津(あまつ)神社に向かって走ります。

天津神社(あまつじんじゃ)

千年の歴史を持つ神社で、備前焼ゆかりの神社として、狛犬、参道、屋根瓦に至るまですべて備前焼です。学業成就、病気平癒、陶業繁栄の神様として知られています。

山門も備前焼!!

山門の壁には、備前焼が埋め込まれていて、周囲を囲む堀にも、備前焼作家の陶印が入った備前焼が埋め込まれています。独特の焼き物の色が、周囲の山のグリーンと調和して風情を出していました。備前焼の町ならではの神社としておすすめのスポットです。

参道の階段も備前焼!!

本堂に登る塀にも備前焼が埋め込まれています。本堂で販売されている商品もやはり備前焼でした。絵馬も備前焼で、お土産にも喜ばれそうです。

【天津神社(あまつじんじゃ)】
所在地:備前市伊部629
TEL:0869-64-2738
 

備前焼本通り

ギャラリーや窯元が立ち並ぶ街中に、きれいな水の流れる川が流れていました。沢の流れる音、街並みとの調和がステキで、思わず写真に収めたくなりました。橋のわきにたたずむお地蔵さまももちろん備前焼でした。

黄薇堂(きびどう)

たくさんある窯元ギャラリーの中で、ふと引かれたところにおじゃましてみました。備前藩主、池田光正以後、各窯元の粗製を防ぐため、六姓に限り認められた、代々その流れをくまれてきた10世代続く木村家の窯元です。作家の木村微風さん、瑞穂さん、庸祐さんで作られています。

小物から大作まで

店内は広く、一凛挿しの小さな花瓶やアクセサリーから、お皿、ティーカップや、大きな大作に至るまでたくさんの種類の作品が並んでいました。レンタサイクルだったので大きいものは買えず、目にとまった一凛挿しの備前焼を気に入ったので買いました。

登り窯を見学

黄薇堂さんは、伝統的な登り窯を用い、年に一度、2週間釜たきを行います。約3,000点以上の作品を窯に入れて、松割木だけを使って焼き締め、窯の温度は1,200~1,300度になるそうです。焼く温度、使う土などによって、仕上がりがひとつひとつ違うそうです。タイミングよく窯を見学させて頂けてラッキーでした。

【黄薇堂(きびどう)】
所在地:備前市伊部714
TEL:0869-64-4467
営業時間:10:00~17:00
休業日:水曜日

「軽食喫茶UDO 」

JR伊部駅の構内にあるカフェ「軽食喫茶UDO」に行きました。
「ウド」とは、備前焼を焼く登り窯の最初の入り口の窯の事です。備前焼の町に馴染んだネーミングに親しみがわきました。ホームメイドのケーキは、季節のフルーツを使っていて、訪れた9月はイチジクのケーキで、美味しかったです!!電車が来るのが見えるので、ギリギリまでくつろげました。

【軽食喫茶UDO】
所在地:備前市伊部1657-7
TEL:0869-93-4701
営業時間:10:00~17:00
店休日:なし
 

アートな観光列車「ラ・マル・ド・ボア」

岡山駅に向かう帰りの列車は、事前に予約しておいたアートな観光列車「ラ・マル・ド・ボア」に乗りました。せとうちを走る4路線のうちのひとつ、期間限定の列車で、岡山~日生(ひなせ)間を9月と12月の週末に運行します。予約は、1か月前からできます。

売店

2両編成の内の1車両には売店があります。車窓を楽しみながらお酒が飲めるように、おつまみ系やお弁当やご当地限定ドリンクなどが販売されています。列車に売店があるだけで、なんだかうれしくなり、ついつい買ってしまいます。

カウンターのあるアート列車

高級感のあるフローリングデッキ、現代アート作家の作品が展示してあったり、車窓を眺めながら飲食が楽しめるようにカウンター席があったり、まるで移動するホテルのようです。乗車すると、記念にステッカーがもらえます。

車窓を眺めながらお弁当ランチ

売店で限定のお弁当とご当地限定ドリンクを買いました。車窓を眺めながらのお弁当は、なかなか味わえない心地よい体験でした。お弁当は、見た目も可愛らしく、量も適量で、女性に人気です。お弁当を包んでいる和布は、持ち帰って使えるので便利です。

12月の週末に運行される「ラ・マル・ド・ボア」に乗って、ぜひ伊部の町を散策してみてください。
マップを見る

同じテーマの記事

このライターの記事