「塩田王」の暮らしぶりを知る!お雛様展を開催中の「旧野﨑家住宅」

現在の倉敷市児島を中心に製塩業と新田開発で財を成し、「塩田王」と呼ばれた野﨑武左衛門。武左衛門の全盛期に次々と建てられた民家が「旧野﨑家住宅」です。当時の趣そのままに、壮大な建物、広い庭園、6棟の土蔵などがあり、見どころ満載! 塩田に関する資料も豊富に展示されていました。
2022年2月2日(水)~4月3日(日)の期間で「野﨑家のお雛様展」を開催中。
掲載日:2022年02月22日
  • ライター:こばん(小林美希)
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旧野﨑家住宅について

野﨑武左衛門は1827年(文政10年)から1863年(文久3年)、現在の児島駅付近の野﨑浜を中心に、生涯をかけて161ヘクタールの入浜式塩田を開発しました。と同時に、652ヘクタールの福田新田の大干拓事業も進めます。
旧野﨑家住宅は江戸時代に野﨑武左衛門が次々に築いていった民家で、敷地面積は約3,000坪、建物延床面積は約1,000坪。「塩田王」だけあって、民家そのものも創建当時の建築技術の技をこらして作られています。
倉敷市児島の市街地、児島ジーンズストリートの北端に位置します。立派な長屋門から入っていきましょう。
入館料は大人500円、小中学生300円です。
2022年2月2日(水)~4月3日(日)開催中の「野﨑家のお雛様展」は、野﨑家に伝わるお雛様を展示するイベントです。建物のあちこちに雛人形が飾られていましたよ。

庭園

江戸末期にできた枯山水(かれさんすい)の庭園が広がります。石が並ぶ美しい庭園です。
巨大な石は「お駕籠(かご)石」。このあたりの地域(味野・赤崎)を俯瞰したような形だと伝わっており、斜めに走る直線が水路なのだそう。
岡山は晴れの国ということで雨がなかなか降らず、この美しいこけを維持するのも一苦労なのだとか。水やりが欠かせないそうです。

表書院

庭園を眺められる建物は、表書院。お客様の応接にあてられた建物なのだそう。広々としています。
軒を支える太い柱(虹梁:こうりょう)が立派です。約17mの松の木が使われているのだとか。
奥には水琴窟があり、竹筒に耳を寄せると、コン、コンと神秘的な音を聞くことができました。

お茶室

敷地内に3つもお茶室があります。こちらはその中のひとつ、容膝亭(ようしつてい)。
中を覗くと、天井も趣向が凝らされていることがわかります。
杮吹き(こけらぶき)という伝統的な手法で木の薄板を重ねて作られた屋根が見事です。

中座敷

表書院の奥にあるのが、野﨑家の住まいの中心である主屋です。ここでもお雛様が出迎えてくれました。奥に座敷があるのがわかるでしょうか。中座敷から向座敷まで、23間(42m)にわたり9つの座敷が連なります。
その周辺には漬物部屋や、約50人いたという従業員向けの食堂、風呂などがあり、当時の暮らしぶりが伝わってきます。
塩で漬物や味噌を作っていたのですね。
ぴっちりと石が並びながらカーブを描く石垣も見どころです。

第一展示館 塩業歴史館

蔵が6つ並ぶ、旧野﨑家住宅。蔵の一部は展示館となっており、第一展示館では製塩の歴史を学ぶことができます。​入浜式塩田、流下式塩田、そして最新の国産技術の製塩工程も学べます。
野﨑家が発展させた生活の必需品である塩を作る精神は、ナイカイ塩業株式会社に受け継がれています。歴史が繋がっていることを実感できました。

第二展示館 野﨑家のお雛様展

2022年2月2日(水)~4月3日(日)開催中の「野﨑家のお雛様展」では、野﨑家に伝わるお雛様が特別に展示されています。蔵の一つに、雛人形がずらり!
約70cmという大きな享保雛をぜひご覧ください。
大きな雛人形もあれば、小さな雛人形も。時代の移り変わりを反映しているのです。
野﨑家のお雛様展の期間外は、江戸時代から伝わる貴重な調度品や生活用具を展示しています。

おひな同窓会

2022年2月19日(土)~3月6日(日)、旧野﨑家住宅別邸 迨暇堂(たいかどう)で「おひな同窓会」が開催されています。
こちらは地元の方から寄付された雛人形が展示されています。ずらりと並び圧巻でした。
旧野﨑家住宅のチケットを入口で提示すると入館することができます。期間内、ぜひお立ち寄りください。
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