全国有数の生産地・倉敷市船穂!色とりどり多品種に出会えるスイートピーの楽園へ

甘い香りのスイートピーの生産が最盛期を迎えています。岡山県はスイートピーの生産が全国第3位で、倉敷市船穂地区にはスイートピーのビニールハウスがたくさんあります。最近は染色スイートピーが大人気で、カラフルなものからアースカラーまで、幅広くお花屋さんに並んでいます。
完全無農薬栽培6年目を迎える農園「ファームたかお」で開発された染色スイートピー「アッシュブルー」が「フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA 2021」の新商品奨励賞に選ばれました。
開発のお話、そして間もなく開催される「スイートピー花摘み会」のことを伺いに農園におじゃましてきました。「ファームたかお」の染色スイートピーを追いかけて、お花屋さん「florist Koizumi(フローリストコイズミ)」と「atelier tonerico(トネリコ)」もご紹介します。
掲載日:2022年03月09日
  • ライター:高杉郁子
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スイートピー完全無農薬栽培の「ファームたかお」

岡山県倉敷市船穂の小高い山の南斜面にある「ファームたかお」のビニールハウスの中は、冬でもハウスの中はポカポカしていました。晴れの国岡山の、温暖で日照時間の長い気候は、スイートピーの栽培に向いているそうです。エンジニアと放送業界からの異業種参入、ゼロ出発で始められた農園は、最初は農薬を使った従来型の生産方式だったそうです。
転換期は6年前、農薬を一切やめて土壌改良から始められました。最初はうまくいかず、収穫量が7割落ち込んだこともあるそうです。上昇転換したのは、土壌改良から3年目。ファームの土壌消毒をやめて、土を微生物と植物で改善されました。土が肥えて、微生物が豊かになることで、土が柔らかくなり、土の肥料分を植物が吸収しやすくなり、根も成長しやすくなったそうです。さらに、病原菌の発生も抑えられ、土が柔らかいことで空気も通りやすく、肥料分が逃げなくなったそうです。

マリーゴールドは害虫防止

スイートピーの足元にマリーゴールドがたくさん植えられていました。これは、スイートピーの枯れあがりの原因となる、害虫の線虫がスイートピーの根っこを食べるので、マリーゴールドの線虫を駆除する成分を利用して植えられています。

染色スイートピー「アッシュブルー」

最近は、染色スイートピーが当たり前になりましたが、「アッシュブルー」を初めて出荷されたのは、2016年3月。その後、細かい調整と改良を繰り返して市場にリリースされました。白いスイートピーを染色する「アッシュブルー」リリースの翌年から、農薬を使わない農法にシフトされたそうです。
土の改良、染めの調整の苦労があってこその「アッシュブルー」が、「フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA 2021」の新商品奨励賞に選ばれました!
国内に流通する約20万点の花の品目から、年間の取引データに基づく統計分析とバイヤーによる投票で、マーケティングトレンドをとらえた品種が入賞する仕組みになっている、日本最大の花市場である大田花きのアワードです。

枝スイートピー「夜間飛行」

農薬を使わない栽培法が確立され、土が個性を出してきたそうです。そして生まれた枝スイートピー「夜間飛行」。「マットな質感の青紫色は、寒さを味方につけると、どんどん群青に傾いていきます。それはさながら、夜空に向かう旅立ちのよう。パンデミックで規制された旅。その憧れを、この花に込めました。旅立ちは街の光を映した青紫色。時が進むにつれて、月に照らされた夜空に溶け込んでいきます。」(「ファームたかお」インスタグラム2021年11月28日より)。9年ぶりの育種品種だそうです。ストーリーがあってステキです。

新品種「ペッシュ」

5年の歳月をかけて育種された新品種だそうで。何とも言えない可愛いピンクですが、色は裏側についているのみで、表からはそれが透けてピンクに見えるそうです。「ペッシュ」とはフランス語で、「桃」(peche)ことで、白地に淡く頬を染めたような色合いと、岡山名産の白桃をかけた名前だそうです。

「無理矢理の栽培を避けて、植物を信じ切ること」

ファームたかおさんのスイートピーは、持ちがよいと評判です。小高い山の斜面にあたる太陽、オーナーさんが種まきから欠かさずされている水撒き、適度に通り抜ける風、無農薬の土、どれがかけてもきっと成り立たないでしょう。当たり前で地味なことを続けていくことがどんなに難しいことか、スイートピーたちの声に耳を傾けながら、寄り添うように育てられています。「無理矢理の栽培を避けて、植物を信じ切ること」と言われるオーナーさんの言葉には重みがあります。

ハーブ摘み取り体験

無農薬の土に植えられたハーブがスイートピーに仲間入りしています。スイートピーの出荷が終わって開催される「スイートピー花摘み会」と共に開催される「ハーブ摘み取り体験」が楽しみです。

「スイートピー花摘み会」

スイートピーの出荷が終わってから開催される「スイートピー花摘み会」が間もなく開催されます。甘い香りのするハウスの中は、スイートピーの楽園です。毎年人気のこのイベント、インスタグラムからの募集となります。

【ファームたかお】
所在地:倉敷市船穂町船穂8029-3
TEL:080-3057-5401

florist Koizumi(フローリストコイズミ)

スイートピーを追いかけて、「ファームたかお」からほど近いところにある「florist Koizumi(フローリストコイズミ)」に行ってみました。農園で生産されたスイートピーがお花屋さんに並ぶとどんな感じなのかワクワクでした。
2022年4月3日にリニューアルオープンされ、2022年4月公開の映画「とんび」の昨年のロケ時にお花を提供された老舗のお店で、大きな冷蔵庫から、お花の豊富さをうかがえました。お花の雑貨や鉢物、観葉植物もあり、ギフトを探すのにもおすすめのお花屋さんです。

スイートピーが豊富!!

さすがスイートピーの産地、船穂に近いお花屋さんだけありました。入り口では、たくさんのスイートピーが出迎えてくれました。船穂産の新品種のスイートピーや、「ファームたかお」産の染色スイートピーなど種類が豊富でした。

染色スイートピー「アッシュブルー」も!!

賞を受賞してから、岡山県内でもなかなか手に入りにくくなってきた「アッシュブルー」がありました。「グレイッシュブラウン」、「カモフラージュ」のシリーズも揃っていました。

スイートピーを花束に

おすすめのスイートピーの花束をデイリー用にお願いしてみました。船穂産の新品種、「カクテルトマト」と草花のタラスピを合わせてかわいらしく束ねてくださいました。

天皇陛下に献上されるバラ「唐紅」

目を引く赤の色、肉厚なのにしっとりとした気品のある赤いバラに目がいきました!!名前は「唐紅(からくれない)」、天皇陛下に献上されるお花も作らている佐賀県の石川華園さんのバラだそうです。お花を買いに行って、生産者さんの情報がうかがえるのも楽しいですね。他にもレアなお花がたくさんありました。どんなお花を仕入れるかは、仕入れ担当さんの確かな目利きだと思いました。

【florist Koizumi(フローリストコイズミ)】
所在地:倉敷市玉島中央町1-6-36
TEL:086-522-3078
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜日

atelier tonerico(アトリエトネリコ)

倉敷市役所の西側に、2021年4月にオープンした「atelier tonerico(アトリエトネリコ)」に行ってみました。入り口の自転車にもお花がいっぱいで、飾りかと思いきや、宣伝チャリとしてこれから色々なところで目にするかもしれないとのことです。お花を身近に感じてもらうアイデアが豊富で、「ハナトフク」という取り組みでインスタグラムから情報発信をを始められるそうです。また、お花を身近に感じながらお酒が飲めるBarもオープン予定だそうです。

春のお花が豊富

店内に入ると、春のお花が色とりどりに並べられていました。大きな枝物もたくさん置かれていてバリエーションが豊富です。「ファームたかお」の染色スイートピーがありました。

染色スイートピー「アッシュブルー」で花束を

「ファームたかお」の染色スイートピー「アッシュブルー」でデイリー用に束ねてもらいました。染色スイートピーは、それだけで華があるので、シンプルにグリーンで束ねてくださいました。

枝スイートピー「夜間飛行」

「ファームたかお」で栽培されていた枝スイートピー「夜間飛行」がありました。飾っている間にも成長が楽しめるスイートピーで、つぼみが膨らんで開き、豆になる様子まで見ることができます。長いスパンで楽しめるスイートピーです。

季節のお花が楽しめます

旬のミモザがたくさん並んでいました。お店で農園も持たれていて、ミモザの木を育てているそうです。

【atelier tonerico(アトリエトネリコ)】
所在地:倉敷市西中新田618-2 渡辺ビル1F
TEL:070-8302-1891
営業時間:10:00~20:00(平日、土曜日)、10:00~19:00(日曜日)
定休日:木曜日
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