伊部駅前にそびえ立つ凛々しいビル
その豪華なラインナップは、備前焼ファンはもちろん、陶芸や器好きならゼッタイに見るべき、まさに聖地。
エレベーターとスロープがあり、ベビーカーでも訪問しやすいですよ。
4階から見るナイスビュー
窓から駅裏を見れば、茶色い丘が。こちらは国指定史跡の「伊部南大窯跡」といって、室町時代にできた大きな備前焼の窯の跡地なのです。この距離にしてこのデカさ。さすが国内最大規模の窯!
いつもと違った視点から眺める伊部の街はとても新鮮です。
「物故作家代表作品」エリアから拝見
まり、バラエティの豊富さにワクワクします。
5人の人間国宝作品にうっとり
それらの人間国宝、全員の作品が一度に見れてしまうフロアが、3階の「人間国宝館」です。
金重陶陽、藤原啓、山本陶秀、藤原雄、伊勢崎淳。一度は衰退しかけた備前焼を再興させてきたセンスと高い技術力にうっとり…。
金重家の超絶技巧に歓声!
また、写真のニワトリは金重陶陽さんの細工物。羽の一枚いちまいに至るまで土型へ丁寧に刻み込まれている様子に、思わず息を呑みます。さすが江戸時代から細工物を得意としてきた金重家といわんばかりの、今にもバサッと跳び立ちそうな臨場感は圧巻。
まだまだ名工揃いの備前焼界
学芸員の中尾さんいわく「江戸時代には色を塗ったカラフルな備前焼もあったそうですよ!」。そうなの!?
2階&1階は企画展を実施
写真撮影時は1960年代に益子などで作陶を行い一世を風靡した名匠、加守田章二展の真っ最中。伊部に住む備前焼作家も大勢訪れ、名作を楽しまれていたそう。
2階の階段横には備前焼年表アリ
なんと645年頃に初めて伊部の西の方に窯が築かれたことや、1587年には豊臣秀吉の茶会に備前焼の茶道具が使われたことなどが書かれています。
はるか昔からその姿を変えず、戦国時代の武将たちや江戸時代のお殿様たちに愛されてきた備前焼の、めちゃモテっぷりが伺えますね。
1階では、ドでかい大甕がお出迎え
中尾さんが言うには「実は備前焼って、とっても化学的な焼物。土に鉄分が多く含まれているので、酸化させるか・還元させるかでいろんな色が出ます。また、土と炎だけで生み出されるシンプルだけど奥が深い作家の仕事ぶりには、素直にすごいなと思ってもらえるはずです」とのこと。
また、中央には大人もすっぽり入れそうな「三石甕(さんごくがめ)」がドーン!これはインスタ映えしそう…ですが、館内撮影NGなので、心のシャッターを連写してくださいね。
右も左もお宝だらけな備前焼ミュージアム!
マジでオススメです!