記憶に残る和の灯り。「倉敷春宵あかり」開催中の倉敷美観地区で切子ちょうちん作り

倉敷美観地区の春の恒例イベント「倉敷春宵あかり」でおなじみの「希莉光(きりこ)あかり」。昨年夏、ホテル雅叙園東京の百段階段ギャラリーで開催されていた「和の灯り×百段階段2023~極彩色の百鬼夜行」で拝見し、強烈な印象で脳裏に焼き付いていました。今回、この「希莉光あかり」を作成する「倉敷光作所」を訪ねてみました。こちらでは見るだけでなく、切子ちょうちんを作るワークショップもあるとのことなので、体験してきました!
■倉敷春宵あかり…2024年3月9日(土)~31日(日)開催
掲載日:2024年03月14日
  • ライター:高杉郁子
  • 2056 ビュー

和の灯りを作る「倉敷光作所」

倉敷美観地区の東のエリア、阿智神社のたもとに倉敷光作所(くらしきこうさくしょ)はあります。
切子の造形美を残した、灯篭とは違う「切子あかり」は、倉敷春宵あかりではおなじみの和の灯り。切子あかりが進化し、構造を改め希望と癒しの光を意味する「希莉光あかり」として新たな命が吹き込まれ続けています。その工房であり、切子ちょうちん作成の体験の場でもあり、コワーキングスペースとしての斎館を持つ「倉敷光作所」。独自のイベントも開催されていて、倉敷の癒しのスポットしてもおすすめです。

切子ちょうちん作り体験に挑戦

「希莉光あかり」を作ることは無理でも、実際に使える切子ちょうちんを作ってみることにしました。大中小と3種類あり、それぞれ極(KIWAMI)、雅(MIYABI)、華(HANA)。私は大サイズで桜の落光のある極(KIWAMI)に挑戦。桜の型を切り抜き、紙の枠にボンドで貼り付ける作業からスタートしました。

【切子ちょうちん体験(要予約)】
極(KIWAMI):3,500円、高さ180ミリ、落光の桜あり、LEDライト上部埋込。
雅(MIYABI):2,500円、高さ140ミリ、落光無し、LEDライト上部埋込。
華(HANA):1,500円、高さ130ミリ、落光無し、付属LEDライト
体験時間:90~120分(10:00~、13:00~、15:00~)

1.紙の枠を立体的につなげる

底面に桜の型を抜いた型紙をはり、紙の枠をボンドでつなぎ合わせると、何となく切子ちょうちんの形が見えてきました。

2.LEDライトを点灯

切子ちょうちんを灯すLEDライトは、上部に埋込で固定されていて、スイッチでつけたり消したりが可能です。

3.枠に紙を貼る

立体的な紙の枠に、三角と正方形の紙を貼っていきます。紙はあらかじめ切って用意されているので、貼ればいいだけで楽でした。

4.マスキングテープで彩る

枠のふちをマスキングテープで彩ります。1色で彩ることにし、貼っていく作業はとても楽しい作業でした。
素材選びが楽しいマスキング作業!!たくさんのマスキングテープの中から、岡山県倉敷市のカモ井加工紙の可愛いマスキングテープを選びました。爽やかな春らしい色合いで選びました。

5.切子ちょうちんをデコレーション

マスキングテープで彩られた切子ちょうちんに、さらなるデコレーション作業が続きます。500円追加になりますが、シールや切り絵素材を貼ってみることにしました。切子ちょうちんのイメージも具体的に思い浮かんできたので、後は思うがままに選んで貼っていきました。時間を忘れる楽しい作業でした。
たくさんの切り抜きパンチが並んでいます。種類がたくさんあるので迷ってしまいます。

6.切子ちょうちんの完成!!

出来上がった切子ちょうちんにLEDライトが付くとテンション上がります! 桜の落光がきれいに映ります。ちょうちんを吊るす竿も付いているので、そのまま持って倉敷美観地区内を散策することができます。

倉敷春宵あかり~ふわり春あかり 白壁の町~

作った切子ちょうちんを持って「倉敷春宵あかり」に行ってみました。自分で作ったちょうちんの灯りで倉敷美観地区を巡るのも風情があって楽しかったです。
倉敷川沿いには和傘が並び、川舟がいったり来たりしていて、昔こんな風景が日常にあったことを身近に感じました。きっとちょうちんも日常のアイテムだったに違いありません。

倉敷物語館で見られる「希莉光あかり」

切子ちょうちんを作り、希莉光あかりの仕組みを理解して「希莉光あかり」を見ると、見なれた灯りの落光の仕組みまで目がいくようになりました。

影絵あかりも必見

倉敷物語館では「希莉光あかり」とともに影絵あかりも見られます。倉敷美観地区らしい藤の花の灯りがステキでした。

ホテル雅叙園東京「和のあかり×百段階段2023~極彩の百鬼夜行」

昨年の夏、ホテル雅叙園東京、百段階段ギャラリーの「和のあかり×百段階段2023~極彩の百鬼夜行」で展示されていた倉敷光作所の「希莉光あかり」の模様です。一度見たら記憶に残る素晴らしい作品でした。蝶と和服姿の女性の切り絵の作品は、100時間近くかけて作られた作品だそうです。倉敷美観地区発で、関東や関西でもお披露目の場が広がっていっています。どんな作品が進化して生まれていくのか、ますます楽しみです。

【倉敷光作所】
所在地:岡山県倉敷市本町11-37
TEL:090-3375-0464
営業時間:9:00~17:00
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