楯築遺跡(倉敷市)
旋帯文石(せんたいもんせき)
信仰の対象であることから実物は現地に残され、岡山県立博物館や東京国立博物館にはレプリカが展示されています。現在は「収蔵庫」という白い建物内に安置されていて、小さな窓から中を見られるようになっていますので、現地へ行ったら見逃さないようにしてくださいね。
弥生時代から古墳時代へ
上の写真は岡山市東区にある「浦間茶臼山古墳」です。今も三段築成の後円部をはっきりと確認できる見事な前方後円墳で、興味深いことに「箸墓古墳」とは墳丘の形状が同じでサイズがジャスト1/2という規格で築かれています。いろいろ意味深だと思いませんか?
造山古墳(岡山市)
今後、発掘調査や崩れた箇所の修復を行ないながら、後円部の北側斜面に葺石と埴輪列を復元する予定だそうです。部分的でも完成時の威容がよみがえる…こちらも楽しみですね!
陪塚も必見
作山古墳(総社市)
ちなみに「造山」も「作山」も読みは同じ「つくりやま」で紛らわしいので、学生時代には「ぞうざんこふん」「さくざんこふん」と呼んで区別していました。広く使用される言葉なのかどうかは分かりませんが、岡山に来ると耳にする機会があるかもしれません。
「作山古墳」級の巨大古墳が本当に未盗掘だとすれば、日本史がひっくり返るような発見があるかもしれません。何だかワクワクしますね。「作山古墳」では2025年度から6年ほどかけて綿密な調査を行なった後、本格的な整備事業が進められる予定だそうです。続報を楽しみに待ちましょう。
まとめ
古代の吉備とヤマトの関係性については謎が多く、最大級の古墳を保有できた理由は、単に吉備が豊かだったからというだけでは説明がつきません。その謎を解き明かす鍵が今回ご紹介した史跡の中に隠されているはずです。ぜひ現地へ行って、その壮大さと不思議さを実感してみてください。尚、夏場に古墳を訪れる際は虫よけスプレー必携です!