レトロな佇まいに心和む、吉備中央町の日帰り温泉3軒

ほっと心が和むような佇まいの郊外の一軒宿と昔から地元の人々に愛されてきた温泉。秋の休日、吉備中央町にある3軒の日帰り温泉にひと心地つきに出かけませんか? 近くの紅葉スポットも紹介しているので、いいお湯と季節の美景に癒されて。
掲載日:2020年10月12日
  • ライター:おか旅編集部
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岡山藩直営の湯治場を起源とする「小森温泉」

吉備中央町から津山方面へ抜ける国道429号線沿いに建つ一軒宿。瓦屋根と石の柱が無骨さを感じさせながらも、どこか懐かしい雰囲気です。「小森温泉」の起源は江戸時代、岡山藩主の池田継政が湯治場を設営したことに遡ります。領内唯一の藩営の湯治場として賑わっていましたが、湯元に清水が入ったことにより数年で閉鎖。その後、昭和28年頃に再興されました。

加賀郡吉備中央町小森245
TEL/0867-34-0015
日帰り入浴/平日11:00~16:30(受付~15:30)、土・日曜日11:00~18:00(受付~17:00)
料金/大人610円、3歳~小学生450円
休日/金曜日、ほか不定休あり
石張りの玄関を入ると目の前には大きな鏡。季節の花や備前焼などが飾られています。ふと目線を上げると、壁にはかつて温泉で飼っていたというワニの剥製が!
浴場は川を挟んだ場所にあります。玄関のある建物から川を跨ぐ廊下を渡って奥へ奥へ。客室や浴場の入口を過ぎた先に受付があるので、緑の絨毯を廊下の突き当りまでぐんぐん進んで。写真は受付側から玄関へ向かう廊下。

さらりとして肌に心地いいお湯

浴場は階段で河原と同じ高さまで降りた場所にあります。岩で囲まれた湯船が男女それぞれ2つ。窓を開ければすぐそこが川。せせらぎを聴きながらゆったりと入浴できます。無色透明でほとんど匂いのないお湯は、アルカリ性単純温泉で低刺激です。写真は女湯。
男湯の浴室は、女湯より少し広めに造られています。

湯上りの休憩はここで

受付近くには湯上りに寛げるスペースがあり、なんと開業当時から置かれているマッサージチェアが今も現役で活躍しています。他にも広々とした座敷の休憩室があります。

客室

こぢんまりとして落ち着いた風情の客室もあるので宿泊も可能。1泊2食付き9,500円~。

館内の色んな場所で見つける“レトロ”

休憩スペースの椅子、マッサージチェアの硬貨投入口、ベルベッド張のソファー、懐かしの特撮ヒーローや怪獣のソフビ人形など、“レトロ”を感じるポイントが館内の色んな場所で見つかります。

豊岡川の川床から湧く湯量豊富な「湯の瀬温泉」

初夏にはホタルが舞う豊岡川沿い、のどかな山間の集落にある「湯の瀬温泉」。川床から湧き出す温泉は明治時代からのもので、大正10年には旅館が創業され湯治場として親しまれています。

加賀郡吉備中央町豊岡下1538-1
TEL/0867-35-0539
日帰り入浴/9:00~20:00
料金/大人600円、子ども400円
 
玄関のある本館の隣に増築された建物は、木の温もりを感じる造り。和室では地元で獲れたイノシシ鍋や、鴨鍋など食事が楽しめます。鍋は昼の注文もOK、当日予約なしで年中対応可。温泉に入っている間に準備してくれるので、湯上りのお楽しみに。

湯冷め知らずの肌触りなめらかなお湯を贅沢に

湯船に張られたお湯は源泉かけ流し。シャワーや蛇口から出るのは全部源泉です。アルカリ性単純泉の温泉はpH9.7と高めで肌ざわりなめらか。保湿効果や美容効果が期待できるうえ、湯冷めしにくく湯上りも暫くぽかぽかと評判です。

源泉井戸を川の畔に発見!

ふと川岸を見ると建物の真下に源泉の湧き出している場所を発見。水位が低い時はプクプクと水泡が見えるそうで、まさに川床から温泉が湧いていることを確認できます。

客室

客室も木をふんだんに用いた造りになっています。窓の外には山の緑が映り、すぐ下には川が流れる浴場の上の部屋のほか、本館にも窓が多く明るい客室があります。※現在(2020.10月)は宿泊は休止中です。再開時期は旅館までお問い合わせください。

和の趣と洋のデザインが混ざり合う空間

豪快な筆致で書かれた温泉名、坪庭を望む廊下のレトロなひじ掛け椅子、京都の職人が手掛けたというシャンデリア、壁のアクセントになった照明など、館内には和と洋のデザインが共存しています。

対岸には湯の瀬温泉郷キャンプ場も

客室から川越しに見えるのは、湯の瀬温泉郷キャンプ場。山側にバンガロー、川側にテントサイトがあり、川に降りて水遊びも楽しめます。春は桜が咲き、初夏はホタルが見られる自然豊かなキャンプ場です。
キャンプ場の予約や受付も「湯の瀬温泉」で行っています。日帰り温泉は20時までやっているので、屋外で身体を動かした後に温泉で汗を流せるのが魅力です。

鬼が吉備津彦命との戦いの傷を癒したと伝わる「鷺の巣温泉」

昭和9年創業の「鷺の巣温泉 湯本旅館」は、古くから地元の湯場として愛されてきた温泉宿です。来歴は遥か古代まで遡り、人皇7代孝霊天皇の代に発見されたと伝わる歴史あるお湯。また、桃太郎伝説で知られる吉備津彦命(桃太郎のモデル)と温羅(鬼のモデル)の戦いで、鬼が傷を癒しているのを知った吉備津彦命が神力で湯を封じ鬼退治を成し遂げたとも伝えられています。ちなみにその時からお湯が冷泉になったのだそうです。

加賀郡吉備中央町竹荘492-2
TEL/0866-54-1355
日帰り入浴(完全予約制)/12:00~17:00
料金/大人700円、子ども400円、貸切(1人)1,000円
※食事(完全予約制)日替わり定食1,200円、宴会3,000円~(1人)
漢学者の頼山陽や山田方谷も訪れたと言われています。駐車場の入口に掲げられた看板に書かれているのは、天保13年に方谷が入湯した際、若竹が茂るこの土地の美しさを漢詩に詠んだもの。

とろりと肌を包み込む庭の井戸から湧き出す冷泉

「鷺の巣温泉」は旅館の庭の井戸から湧き出しています。pH9.8、低張性アルカリ性冷鉱泉の温泉はとろみがあるのが特徴で、やさしく肌を包み込んで湯上りの肌はしっとりなめらか。かけ流しの湯を贅沢に楽しめます。
 

客室

2階にある客室は宿泊人数に応じて襖で仕切られます。畳の間に衣桁や座椅子、宿名の入ったタオル、浴衣など、雰囲気満点。宿泊料金(1泊2食付き)は大人9,650円、小学生6,500円。朝食のみ、夕食のみ、素泊まりなどの設定もあります。

心やすらぐ繊細な意匠や和の佇まい

紺地の暖簾や窓の格子など、館内は和の意匠や佇まいが随所に。落ち着いて心地よく過ごせる空間です。

縁側越しに見るしっとりとした風情の庭

和室から愛でる庭も和みの要素。きれいに刈り込まれた植木や色づく木々、鯉の泳ぐ池もあり、しっとりと落ち着いた風情が漂っています。

温泉めぐりとあわせて行きたい、吉備中央町のおすすめ紅葉スポット「宇甘渓」

吉備清流源立自然公園に指定された「宇甘渓」は、秋には奇岩そそり立つ山肌の景観に紅葉が映える景勝地。シンボルの赤橋や自然散策道も整備されています。小森温泉から約15分、湯の瀬温泉から約17分、鷺の巣温泉から約25分。例年の見頃は11月です。
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