西粟倉村の工房で生まれる唯一無二のオーダーメイド品

個性的でありながら暮らしに馴染み、永く使えるもの、いつか手にしたい私だけのもの。毎日の生活の中で身近に置くものこそこだわりたい。そんな想いを叶えてくれる場所が岡山県北のまち・西粟倉村にあります。目指すのは森に包まれるように建つ築約120年の古民家工房。この地に惹かれ移住したイスラエル人作家によるプロダクトが、欲しかった「自分だけのこだわり」をカタチにしてくれます。
掲載日:2021年05月14日
  • ライター:おか旅編集部
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鉄と木を使ってオリジナル家具を作る「工房Kodama」

西粟倉村の大茅地区で家具や雑貨などをオーダーメイドで手掛ける「工房Kodama」。築約120年の古民家で、鉄と木を用いてカスタムオーダーによるデザイン・製作を行っています。発注は、1.デザイン相談→2.素材選び→3.実製作という流れ。希望のサイズや好みのカタチ、使い勝手などを考えた丁寧なモノづくりは、まずは発注者の普段の生活スタイルやどんな場所で使うのかといったことなどを細やかに聞き取ることから始まります。意見を交わしながらカタチ作られてゆく家具や雑貨は、自分自身も製作に携わっている楽しさも感じられ、より愛着あるものになること必至。直接工房に赴いてのオーダーはもちろん、オンラインでも相談ができます。

作る人~イスラエル出身のプロダクトクリエーター~

「工房Kodama」のプロダクトを手掛けるのは、イスラエル出身のリファさん。金属加工職人の父の元で幼い頃から鉄に囲まれ、鉄と共に育ったといいます。さらに、小学校時代に通った木工教室で木が持つ多様性の魅力に目覚め、10代の頃には鉄と木を組み合わせた製品を作り上げるまでに。そんなリファさんの製作に対する信条は、異なる個性の素材の組み合わせを模索し、完成に至るまでの課題を楽しみながら解決していくこと。鉄と木という相反する2つの素材と向き合い、対話し、気温や湿度、植物の成長など、日々変化する環境の中でそれらと調和したモノづくりに励んでいます。

自然と調和して生まれるもの

鉄と木を使って作られる「工房Kodama」のプロダクト。固く見えて柔軟な鉄と穏やかに見えて頑固な木。それぞれの素材から発せられるコトバと共鳴するようにして誕生するのは、実用的で機能的な永く使えるもの。豊かな環境と暮らしの中で生み出された唯一無二のプロダクトは、どこにあっても自然と繋がっていることを感じさせてくれます。

写真/アイアン部分の絶妙なカーブ、座面と背もたれの窪みで、なめらかに身体に寄り添う<ヒノキのチェア>。
写真/小さな座面と鉄脚だけのシンプルなスツールは、華奢に見えて安定感と座り心地抜群。ナチュラルな風合いも魅力です。<ナラのBarスツール>。

牛小屋を改装したギャラリーを併設

自宅兼工房の古民家には、元は牛小屋だった場所を改装した小さなギャラリーが併設されています。入口の看板や扉の取っ手も、もちろんリファさんによるもの。
椅子やテーブルといった家具のほか、木のカッティングボードやコースター、アイアンの棚受けや取っ手、フック、オープナーなどすぐに購入できる品もあるので、ショッピング目的だけでも立ち寄ることができます。

「工房Kodama」のファミリー

「工房Kodama」には、クリエーターのリファさんとパートナーの田邊亜希子さん、そしてオズ(桜守)くん、ミア(弥亜)ちゃん、ノガ(埜芽)ちゃん兄妹の、家族5人が暮らしています。
※写真撮影時は長女のミアちゃんはスクールで不在でした。

2015年に西粟倉村に移住し、今年で6年目。工房では様々なワークショップも行っており、鉄を熱して金槌で叩き、先を延ばして曲げるフック作りなら3時間程度。リファさんお手製のアスレチックがある裏山を散策するお楽しみも付いています。ほかにもオリジナルの箸や笛作り、グルーガンを使った木工体験、プチ英語留学やヨガインストラクターである亜希子さんによるヨガレッスンなど、ここでしかできない経験があります。

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