時代劇映画やドラマに出てきそう!? 豪奢な雰囲気漂う見学可能な岡山のお屋敷7選

長い歳月を経た建物は趣がたっぷり。時代劇に出てきそうな雰囲気にも浸れる、岡山県内の見学可能なお屋敷をご紹介します。建物が刻んできた歴史や文化とともに楽しんで。
掲載日:2018年08月07日
  • ライター:おか旅編集部
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旧矢掛本陣石井家住宅(矢掛町)

間口約36m、奥行約90m、面積1,000坪の本陣の屋敷地には、江戸時代中期から後期に建てられた十数棟の建物があり、それらがほとんど改変されることなく今に至っています。全国で唯一、本陣と脇本陣が揃って残る宿場町矢掛の本陣は、国の重要文化財に指定されており、当時の繁栄を現在に伝えています。屋敷内ではかつて大名が出入りした御成門をはじめ、日本建築の粋をこらした豪壮な佇まいが見られます。

広兼邸(高梁市)

江戸時代後期、銅山とローハ(硫酸鉄)の製造業を営み、巨大な富を築いた庄屋・広兼氏の邸宅です。江戸末期に建てられた屋敷の石垣は、規模、構造ともに雄大な城郭を思わせる構えで、当時の富豪ぶりをたたえています。横溝正史原作の映画「八つ墓村」のロケが行われたことでも有名です。

大橋家住宅(倉敷市)

水田や塩田開発、金融業で大きな財を成した大橋家が江戸時代に建てた屋敷です。倉敷町屋の典型を示す代表的な建物で、主屋、表門、米蔵、内蔵と敷地が国の重要文化財となっています。長屋の中程に設けた長屋門やなまこ壁、倉敷窓、倉敷格子など、倉敷の豪商らしい風情が残っており、座敷に上がってゆっくりと往時を偲ぶことができます。

西江邸(高梁市)

江戸時代の惣代庄屋の代官御用所を兼ねた館で、郷蔵、駅馬舎、手習い場、お白洲、役宅などが現在もそのまま保存されています。自主的行政機構として吹屋地区の民の暮らしを統括していました。六代目西江兵右衛門が紅柄産業に着手して成功し、吹屋ベンガラとして一世風靡した西江家は「備北の龍」と呼ばれ、その当時が垣間見える屋敷は備中の産業文化史として貴重な文化財でもあります。

旧野﨑家住宅(倉敷市)

江戸時代後期に製塩業で財を成した野﨑武左衛門が天保4年頃から建築した屋敷です。約3,000坪の敷地には、枯山水の庭園や奥行約42mの主屋、表書院、土蔵、茶室、水琴窟があり、国指定重要文化財にもなっています。敷地の東側に長屋門と御成門を構え、主屋の北には土蔵群が整然と並んでいます。庭園には茶室が点在し、平庭部を海に見立てた枯山水庭園として、築山や石組及び露地が配されています。併設された塩業歴史館では無料で塩づくり体験(要予約)ができます。

治部邸(久米南町)

久米南町の南東部、標高200~300mの美作台地の丘陵に建つ江戸時代の建物です。九州日向国(今の宮崎県)から戦乱を逃れてこの地に帰農した治部氏の邸宅で、当時の豪農の屋敷の姿を今に伝えるものとなっています。白壁をめぐらせた豪壮な屋敷門を構える邸宅には、宿泊のできる13室の部屋のほかに、炊事場などが設けられています。

河原邸(岡山市)

江戸時代に建てられた大庄屋の屋敷で、母屋と2つの離れ座敷のほか、民俗資料展示室、蔵が設置されている学術的にも貴重な伝統建築です。歴史再発見の場として、また伝承、伝統、さらに新しい知的生産や学習・交流の場として利用できるよう整備されています。金~日曜日の昼は母屋で手打ちそばの店が営業しており、食事だけの利用も可能です。
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