岡山観光WEB 晴れの国×くだもの王国

北に中国山地、南に瀬戸内海を望む岡山は、雨が少なく日照時間が長い、全国でも有数のブドウ産地です。

寒暖差のある気候や清らかな水、肥沃な土壌が、果実味豊かで香り高いブドウを育みます。

このような恵まれた環境のもと、岡山ではワイン造りが各地で発展。

今回は、「ひるぜんワイナリー」「岡山ワインバレー」「GRAPE SHIP」「是里ワイナリー」「domaine tetta」「ふなおワイナリー」「ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン」の7軒をご紹介します。

土地の個性とつくり手のこだわりが詰まった一杯を、旅とともに味わってみませんか。

火山灰土で水はけがよく比較的冷涼な蒜山は、古くからヤマブドウが自生する地。

1987年に誕生した、蒜山を代表する「ひるぜんワイナリー」では、長年かけて糖度が高く酸味のやさしい株を選抜し、自社栽培にこだわったワインを作っています。

ヤマブドウらしい野趣ある香りと深みを残しながら、国内でも高い評価を得る芳醇な味わいが魅力。

ワイナリー内では10種類以上のワインやリキュールを試飲でき、カフェスペースでは、グラスワインとフードをゆったりと楽しめます。

ワインは、料理と組み合わせることで味わいに深みが生まれます。ワインと料理の相性のよさを指す「マリアージュ」な組み合わせを、今回は「ひるぜんワイナリー」でおすすめしてもらいました。

今回合わせたのは、ヤマブドウ100％で醸す看板ワイン「山葡萄-赤」。力強いボディと豊かな香りには、蒜山ジャージー牛の生乳で作る濃厚な「チーズ盛り合わせ」をぜひ。まろやかなコクがワインの野趣を引き立て、深い余韻を楽しめます。

また、やさしい甘みと果実感が魅力の「山葡萄-ロゼ」には「ジャージーチーズピザ」を。サクッと軽い食感とチーズの香ばしさが、ロゼの軽やかでフレッシュな味わいと相性抜群。ロゼの心地よい香りとチーズのうま味が、口の中にふわりと広がります。

※価格は2025年11月26日現在のものです。現在の価格は直接店舗へお問い合わせください。  

「ひるぜんワイナリー」には、まだまだ魅力的なラインアップがそろっています。

「三座」シリーズは、蒜山産ヤマブドウに、他品種のブドウをブレンドし、個性豊かな香りと風味を引き出したワイン。ヤマブドウを100％使用した「山葡萄」シリーズとは異なる味わいがあり、ぜひ飲み比べて楽しみたい一本です。

中でも、2025年にボトリングされた「三座-ロゼ」は、「第28回ジャパン・ワイン・チャレンジ2025」で「ベスト ニューワールド ロゼワイン部門トロフィー」など、数々の賞を受賞した注目作。ワイナリーでその味わいを確かめてみてください。

さらに、甘みの濃い「岡山ピオーネ」は、デザートワインとしても人気。特に女性からの支持が高く、食後の一杯にもおすすめです。

今回ご紹介した「ひるぜんワイナリー」以外にも、岡山には個性豊かなワイナリーが各地に点在しています。

現地で購入できないワインについては、県内の販売店情報も掲載していますので、おみやげ探しや飲み比べの参考にぜひ活用ください。

※ワイナリー以外の販売場所については、各ワイナリーへお問い合わせください。

※各店へのワインの在庫状況は、事前にお問い合わせの上、ご確認ください。

発想豊かなワインが生まれる、小さな醸造所。 

新見市哲多町・荒戸山の麓にある、旧保育所を改装した2018年開設のワイナリー。

醸造家・野波晶也さんが一人で栽培から醸造まで手がけ、新見の石灰質土壌が育むブドウの個性を丁寧に表現しています。

定番の白ワイン「HAKUBI」(Chardonnay)、赤ワイン「QAUGURA」(Sangiovese・Nebbiolo)に加え、収穫時期や醸造法を変えた「Unnatural」「Novello-Vello」「ニシノヒガシ」など創造性あふれるシリーズが続々登場しています。

タイミング合えば、ワイナリードッグ・タメトモくんに出合えることも。ペット連れで訪問できる温かなワイナリーです。

ワイナリー見学の際は、5日前までに電話でご予約ください。

ワイン作りの新鋭による、マスカット100％自然派ワイン。 

元シェフの松井一智さんが、フランスで出合った自然派ワインに感銘を受け、2021年に醸造所を開設した新鋭ワイナリー。

拠点は、マスカット・オブ・アレキサンドリアの名産地として知られる倉敷市船穂町です。

自ら有機栽培したスカット・オブ・アレキサンドリアを100％使用する代表作「mellow」シリーズは、マスカットならではの華やかな香りと、口中にやさしく広がるみずみずしい果実味が魅力です。

ブドウ農家たちが中心となって立ち上げたワイナリー。 

赤磐市「おかやまフォレストパーク ドイツの森」内にあるワイナリー。

1985年に、地元のぶどう農家が中心となって立ち上げられました。

もともと果物としてのブドウの栽培地で知られる是里地区の特性を生かし、フルーティーで香り深いワインを作り続けています。

2階ではガラス窓から瓶詰めラインが見学できるほか、有料試飲コーナーでは全種類のワインを味わえるなど、気軽に楽しめる観光拠点としても人気です。

自然と共に、新見の土地から紡ぐワイン。 

岡山県新見市、標高約400mの石灰岩土壌に広がる畑で、栽培から醸造、瓶詰めまで一貫して行うワイナリー。

農薬や化学肥料を極力使わず、野生酵母でゆっくり発酵させ、土地の個性を映すような澄んだ味わいを追求しています。

石灰岩採掘トンネルを活かした天然のワインカーブで熟成させるワインは、奥行きのある香りが魅力。ガラス張りの醸造棟と豊かな自然に包まれたロケーションも格別で、テロワールを五感で感じられます。

マスカットの聖地で味わう、爽やかな一杯。 

全国有数の「マスカット・オブ・アレキサンドリア」の産地・倉敷市船穂町にあるワイナリー。

地元産マスカットこだわり、その華やかな香りと上品な甘さを引き出したワインを製造・販売しています。

甘口・中口・辛口を飲み比べでき、果実本来の魅力を存分に味わえるのが魅力です。

マスカット栽培の歴史を紹介する展示や、果実をぜいたくにのせた限定ソフトクリームも人気。

丘の中腹で景色を楽しみながら、倉敷ならではのワインを堪能してみてください。

世界が認めた醸造家が拓いた、自然派ワイナリー。 

フランス・ローヌ地方で経験を積んだ自然派ワインの醸造家・大岡弘武さんが、2017年に岡山市で立ち上げたワイナリー。

農薬や化学肥料を使わず、野生酵母による自然発酵を貫き、ブドウ本来の生命力を引き出すワインは、毎年リリース直後に完売が続いています。

近年は、耕作放棄地をブドウ畑へと再生し、地域の団体や企業とともに育てる「おかやま葡萄酒園」プロジェクトにも注力。

自身のワイン作りとともに、岡山の土地と人をつなぎながら、ワイン文化を未来へ開いています。

岡山市中心部・表町商店街にあるこちらのショップでは、県内各地のワインが豊富に揃います。

ワイナリーまでは足を延ばせなかったけれど、岡山のワインを手に入れたい方や、帰る前にまとめてお土産を選びたい方におすすめです。