幕末と昭和レトロの街・玉島を散策!

倉敷市玉島は瀬戸内の穏やかな気候を生かした果物生産の地として、特産品の白桃、ぶどうなどが有名じゃが、江戸時代より備中松山藩の港町として栄えてきた街でもあるんじゃ。現在は街の南に広大な玉島ハーバーアイランドが国際物流拠点になっておる。
旧港町玉島は幕末の動乱の舞台ともなり、レトロな雰囲気の残るとても懐かしい気持ちになれる街なんじゃ。
最近は若者に人気の新しいお店も増えてきておる。
今回は、港町玉島を岡山戦国武将隊の宇喜多秀家、明石全登、戸川秀安、サポーター津山作州忍者隊のともちピンクがご案内いたそう。
掲載日:2023年10月04日
  • ライター:岡山戦国武将隊
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ノスタルジックな風景の残る街

玉島は古くから、現在の高梁市からの高梁川と高瀬通しと呼ばれる運河を使った物資の輸送や、千石船の寄港地でもあり、海上交通の要衝として栄えた港町じゃが、昭和レトロの雰囲気の残る街としても知られておる。
街のいたるところにレトロな風景が点在しておる。新町筋、通町商店街、清新町商店街など今は全国の商店街と同じく昔の賑やかだった頃の面影はないが、当時の建物も随所にそのまま残っておるので、そこがまたエモいんじゃ!
もちろん、営業しているお店も多くある。そんなお店の中も昔のままじゃ。
玉島の街を歩いていると、ちょっと脇道にそれてみても何気ない懐かしさを感じる風景が残っておるんじゃ。
かつての問屋街として栄えた新町筋には、重厚な伝統的建造物が多く残っておる。中心部高台にある羽黒神社は1658年備中松山藩主・水野勝隆公が玉島港をつくるとき、干拓工事の成功を祈って勧進した由緒あるものじゃ。昭和橋を渡った里見川西岸側の仲買町にも江戸時代、明治、大正時代の建物が残っておって、その時代にタイムスリップした感覚が味わえる。

ロケ地としても注目

玉島は江戸時代からの港町。水路も多く残っている。水路沿いの住宅街や旧式の水門なども残り、それらを使った映画のロケ地としても注目されておる。
三丁目の夕日のラストシーンなど、映画のシーンに玉島の街のノスタルジックな風景が使われておるんじゃ。
ドラム缶橋は2022年に公開された「とんび」のロケ地。自転車でこのドラム缶橋を渡っていましたのう。

幕末の動乱の舞台。西爽邸(さいそうてい)

玉島は 江戸時代に備中松山藩が干拓して開発した土地 なんじゃ。
西爽邸(さいそうてい)は玉島の庄屋、柚木家の邸宅で備中松山藩主の御座所ともなっていたところじゃ。
幕末の動乱の舞台となった史跡でもあるんじゃ。
玉島事変といわれるもので、備中松山藩 板倉家は幕府側であったため、新政府側であった備前岡山藩に玉島を包囲された。松山藩士であった熊田あたかは、この収束を図るため自分の命と引き換えに備中松山藩士150人の命を助けるという条件を岡山藩に出し、ここ西爽邸で切腹して果てた。そして藩士150人の命は救われ事件は終息。備中松山藩 板倉家も存続したのである。
熊田あたかの切腹によって玉島の町は戦火を免れたのである。
 
西爽邸は江戸中期の建物であり、今も当時のまま港町の中にあるにも関わらず武家屋敷風の佇まいを残しておる。
玉島事変の際、熊田あたかが切腹した部屋もそのまま残っており、天井にはその時の血の跡も生々しく残っておる。
そして珍しいのが。各部屋にある釘隠しが全て兎のデザインされたものが使われておった。戸川秀安の兜の前立てと同じじゃな。
部屋から見る庭園も見事じゃ。

【西爽邸】
所在地:倉敷市玉島3-8-25
TEL:086-522-0151
開館時間:9:00~17:00
定休日:月曜日、年末年始(12月28日~1月4日)

玉島の面白いお店・美味しいお店

まず最初は、産直市場「ぼっけぇ〜きて屋」お店の名前からして岡山弁丸出しのお店じゃ。
ここはフルーツ、 野菜 、お酒 、そしてその他加工食品や調味料、地元の材料を使ったお弁当など玉島周辺で作られた商品がこれぞとばかり揃ってるお店じゃ。玉島 岡山土産を買うには最適なお店なんじゃ。
観光客だけではなく、地元のお客様も多い人気のお店で、商品を見て回るだけでも楽しい。玉島のことがようわかるお店なんじゃ。
朝とれたての各種野菜や、もも 、ぶどう、 、シャインマスカット、いちじくなどフルーツはその時期の旬の新鮮なものが生産者、製造者の方が直接お店に運び陳列まで行っておる。
開店後早めに行くことをおすすめする。
我々がお邪魔したときも、陳列に来られておった生産者の方にお話を聞くと、「我々生産者にとっても、とても良いお付き合いのできるお店なんです。」というお答えじゃった。
他にも初老の御夫婦が朝もいだばかりのいちじくをお店に届けて並べておった。ともちピンクちゃんはそのイチジク、すぐに買っておったわ。

【産直市場 ぼっけぇ〜きて屋】
所在地:倉敷市玉島1651-1
TEL:086-527-7390
営業時間:9:00~16:00

人気のパン屋さん「焼きたてパン工房 トルシュ」

岡山県はパンの消費やパン屋さんの数が多いことでも 知られておるんじゃが、玉島にも何件かの人気のパン屋さんがある。その中で 今回は 一軒の店をご紹介しよう。
「焼きたてパン工房 トルシュ」殿じゃ。
ここのお店のこだわりは100%北海道産小麦を使い、 岡山の美味しい水(岡山最高峰「後山」の天然水)と岡山県産の塩を使うなど素材にこだわったパン作りをしているそうじゃ。素朴で飽きのこない味にファンも多い。たまごサンドやフルーツサンドも絶品じゃった。
イートインスペースもあり、焼き立てのパンを店内で食べれるのも嬉しい。

【焼きたてパン工房ト ルシュ】
所在地:倉敷市玉島1365-1
TEL:086-525-1212
営業時間:9:00~18:00(売り切れ次第終了)
定休日:日曜日・月曜日

江戸時代より続くユニークな老舗 「豊島屋」

玉島には 江戸時代から続くユニークなお店があるんじゃ。現在は「タテソース」を製造販売する豊島屋殿じゃ。
享保5年(1720年)の創業時は綿・海産物・肥料等の仲買問屋を営んでおったが、問屋業の傍らで「ヤマテ醤油」として醤油の製造も行い、現在は、食卓でおなじみの盾印の「タテソース」シリーズをはじめ、各種ソース、お酢、醤油、唐辛子エキスなど家庭用調味料50種類(業務用80種類)を取り扱っておるそうじゃ。
岡山では馴染みのあるソースなんじゃ。
我々がおじゃましたときは、今では大変珍しくなっておるという一升瓶へのソースの瓶詰め作業をやっておった。

ソース好きの間では「超・激辛ソース」で全国的に知られておる。 玉島の人たちは子供の頃からずっとこのタテソースに慣れ親しんできたのじゃ。ソウルフードならぬソウルソースなのじゃ。 

行列のできる人気の洋食屋さん「BISTRO武田屋」

玉島港町の中心地の高台にある羽黒神社。この神社のすぐ北側の麓に和風の外観をしておるが、ランチ時はいつも行列のできる洋食屋さんがある。「BISTRO武田屋」殿である。
店内は和風の雰囲気。高い吹き抜け、中庭、カウンター、かつての土間がテーブル席なのだろうか。人気メニューの武田家セットを注文。好きな組み合わせを選べる。その中のエビフライ!デカすぎてビックリ、特大サイズどころではない。マヨラーの戸川は新鮮な自家製のタルタルソースに大満足。
他にも ハンバーグやオムライス、サーモンなど洋食好きにとってはとても満足するお店じゃ。
ランチ時にはウェイティングがかかるので予約されるか時間をずらして行くことをお勧めする。

【bistro 武田屋】
所在地:倉敷市玉島中央町1-12-31
TEL:086-523-6533
営業時間:11:30~15:00(LO14:00)、18:00~22:00(LO21:00)
定休日:木曜日、第2水曜日

良寛さんゆかりのお寺「円通寺」

玉島港町の西側の小高い丘の上にある曹洞宗の古寺で、江戸時代に良寛和尚が若いころ修行した寺として知られておる。石組の庭と葦屋根の伽藍が配置された境内は静寂で隣接する円通寺公園では、四季折々の花々を楽しむことができもうす。

玉島港町を一望 鐘のなる丘展望台

玉島を見下ろす位置にあり、円通寺駐車場の南端にある新しくできた玉島の人気のスポットしゃ。
ここから見下ろすと、かつて栄えた玉島の港と、埋め立てで作られた港町の様子がよーくわかる場所じゃ、南の方を見ると瀬戸内海の島々を見渡すことができる。玉島をよーく理解できる場所じゃった。
この鐘は誰でも自由につくことができる。

今回は玉島の街を巡ってまいった。玉島は小さな街、1日で充分回ることができる。今回ご紹介できなんだ人気のラーメン屋さん、スイーツ店、カフェなど他にもぎょうさんあるので、懐かしい風景、建物、お店を探しながら散策するのもおすすめじゃ。
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