一度は行きたい!ベンガラ色の町並み「吹屋」を大満喫する方法
高梁市の山の中に突如現れる赤い町並み「吹屋」。江戸時代、赤の顔料「ベンガラ」の産地として栄えた独特の歴史があります。町並みを見るだけ・歩くだけでも楽しいのですが、歴史を知ると当時の様子がありありとわかり、町が輝いて見えます。ベンガラ窯元の邸宅、ベンガラ工場跡、銅山の坑道跡、豪邸「広兼邸」を巡りながら、町並み散策、そして「べんがら型染め体験」。このルートで巡れば、魅惑の吹屋を大満喫できること間違いなし!
- ライター
- こばん(小林美希)
- 掲載日
- 2019年4月22日
①まずは吹屋の町並みを散策
おしゃれなカフェやお土産ショップが軒を連ね、歴史深い町並みに新しさが上手に融合しています。
②旧片山家住宅
ベンガラの歴史を巡る旅は、吹屋の町並みの中にある「旧片山家住宅」からスタートです。
観光には「吹屋ふるさと村周遊券(大人1,000円、こども500円)」がおすすめ。吹屋の歴史をリアルに知ることができる5つの有料施設(旧片山家住宅、郷土館、ベンガラ館、笹畝坑道、広兼邸)を巡ることができます。通常、大人1,600円かかりますが、このチケットだとかなりお得。
片山家は200年以上、吹屋でベンガラの製造・販売を手がけた老舗です。この建物は江戸時代後期に建築されました。
③郷土館
「旧片山家住宅」の向かいにある「郷土館」は、片山家の分家となります。
「旧片山家住宅」に比べると規模は小さいですが、説明アナウンスを聞きながら見学できます。
なんと、隠し部屋や隠し廊下がありました。画像は隠し廊下で、ものすごく細い廊下と階段を歩くことができます。
④休憩がてら、べんがら型染め体験
少し休憩がてら、吹屋の町並みの南端、下町駐車場の隣にある「吹屋案内所 下町ふらっと」へ。吹屋らしいオリジナルのお土産づくりが体験できます。
ハンカチ、バッグ、Tシャツに、型紙を使ってオリジナルの絵柄を入れられる「べんがら型染め」と、輪ゴムでしばりながらべんがら液に浸してオリジナルの模様をつけられる「べんがら泥染め」。
私はべんがら型染めで、オリジナルのランチバッグづくりにチャレンジしました。
複雑な絵柄を選んでも、型に合わせて、べんがらの絵の具をつけた筆をトントンと布にたたいていくだけ。お子さまでも簡単にできると思います。
好きな色を使って、絵柄を作っていきます。吹屋で暮らすスタッフさんから吹屋のお話を聞きながら、楽しく、まったりと作成できました。
⑤ベンガラ館
吹屋をおおいに繁栄させたベンガラ産業は、昭和47年の銅山の閉山後、昭和49年に製造が終了しました。
町並みから少し離れたところにある「ベンガラ館」は、吹屋で最後までベンガラを製造していた工場を修復してできた施設です。明治時代のベンガラ工場の様子が復元されており、工程をアナウンス付きで見学できます。
ベンガラは赤い砂のように見えますが、土の中にそのままあるわけではなく、原料の磁硫鉄鉱→ローハ(緑礬)→ベンガラへと作り上げられるものです。
ローハ(緑礬)を焼き、石臼でひき、水の中で酸を抜き、乾燥させるという工程を、詳しく知ることができます。
かつてはこの谷あいに4つの工場があったそうです。多くの方が吹屋に暮らし、働かれていたのでしょう。
⑥吹屋銅山 笹畝(ささうね)坑道
ベンガラの原料となる磁硫鉄鉱が掘り起こされていた銅山の坑道跡を見学できます。
小さな入り口からは想像できない世界が広がっていました。
⑦広兼邸
最後に、広兼邸へ。銅山とベンガラの原料であるローハ(緑礬)製造を営み、大富豪となった広兼氏の邸宅です。
映画『八つ墓村』等のロケ地としても有名ですが、まるでお城のような石垣をこの目で見ると壮観!
~おまけ~ おすすめのお土産
お土産屋さんは、吹屋の町並みや、広兼邸前にあります。ベンガラ染めのスカーフや帽子、ベンガラ和紙、ベンガラ焼き、ベンガラマスキングテープなど、わくわくするものがたくさん並んでいます。
左側の金色のパッケージはもち麦製品(粒・粉・麦茶)で、吹屋の近くの宇治町でつくられている人気の「キラリモチ」シリーズです。
赤いパッケージは吹屋の唐辛子を使った柚子胡椒「吹屋の紅だるま」。ベンガラにかわる「新しい赤」として唐辛子に着目し、地元の材料と無添加にこだわって作られています。我が家でも「から旨かわいい」と好評なので、ぜひうどんや餃子などに使ってみてください。
紹介したスポットの場所(地図)
- 旧片山家住宅
- 郷土館(吹屋ふるさと村)
- 吹屋案内所 下町ふらっと
- ベンガラ館
- 吹屋銅山笹畝坑道
- 広兼邸
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