津山城Ⅼegend推進協議会
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津山城Legend推進協議会
春には約1,000本の桜が咲き誇る桜の名所として、約10万人の観光客が訪れる津山城。津山藩初代藩主・森忠政が、あしかけ13年の歳月をかけて完成させたこの城は、明治の廃城令の折、建物は取り壊されましたが、明治33年(1900年)、鶴山公園として再出発を果たします。
そんな津山城(鶴山公園)周辺を中心に、津山の魅力を全国に発信するため、地元有志が集まり結成されたのが津山城Legend推進協議会です。春の「津山さくらまつり」、秋の「津山城もみじまつり」の期間中に、数々の誘客イベントを企画・開催しており、城下町ならではの「着物で町歩き体験」、夜間のイルミネーション「津山城ナリエ」等の開催を通じ、地域の魅力向上と 観光振興に大きく寄与しています。
「T10プロジェクト」での活動
協議会は、平成24年~26年度に実施された、津山地域の雇用創出と定住促進を目指した「T10(定住)プロジェクト」に参加したメンバーが中心となっています。彼らは約3年間で津山の特色を生かした様々なアイデアを企画。その一つが、津山城近くに位置する「つやま自然のふしぎ館」のナイトミュージアムです。同館は世界各地の動物の剥製約800点を展示する希少な施設ですが、入館者数の低迷が課題でした。そこで、夏休み期間中に懐中電灯を持って真っ暗な館内を探検するイベントを企画したところ、県内外の親子連れに大好評でした。入館者は例年の約3倍に増え、現在も同館の自主事業として継続されています。
また、津山城の歴史にも光を当てようと、美青年として知られる森忠政の家臣「名護屋山三郎」のキャラクターコンテストを開催。受賞した作品は公式キャラクターとなり、イラストデザインは広く無償提供され、地元企業によるオリジナル商品の開発につながりました。
津山を愛する有志が集まり活動がスタート
プロジェクト終了後も「津山城と津山全体を盛り上げたい」と願う有志が集まり、平成27年(2015年)4月に結成されたのが「津山城Legend推進協議会」です。会長の石井香里さんは「メンバーは学生、個人事業主、観光協会など、立場も様々。津山愛にあふれ、津山市民の誇り津山城に光を当てながら、まだ知られていない津山の魅力を発信しています」と話します。協議会では月1回、様々な企画のアイデア出しや現地調査などを実施しています。
クラウドファンディングで資金を調達
結成後、最初に手掛けたのは夜の津山城を探検する「津山城ナイトアドベンチャー」。プロジェクトで成功した「つやま自然のふしぎ館」のナイトミュージアムから着想を得た企画ですが、資金面で大きな課題がありました。協議会の運用資金はメンバーが支払う年会費3,000円を基本としており、イベント開催に必要な約20万円にはとても届かない状況でした。そこで、クラウドファンディングで、賛同者から広く資金を募ったところ、募集開始約1カ月で目標金額を達成しました。最終的に37万4,000円(187%)が集まり、イベントは無事開催されました。メンバーがガイドとなり真っ暗なお城を懐中電灯一つで散策するツアーは好評を博しました。このイベントは定員を増やしながら翌々年度まで実施され、今後の夜間イベントに大きな可能性を残しました。
城下町ならではの魅力を発信
次に、協議会が着目したのは、城下町という特徴を生かす城周辺の雰囲気づくりでした。「お城に着物姿があると良いよね、という発想からスタートしました」と石井会長。それが平成28~30年度の津山さくらまつりの期間に実施された「着物で城歩き体験」です。レンタル用の着物類は市民に呼びかけ数百点が寄せられました。そのため、着物レンタル・着付け・記念撮影・フォトスタンドまでセットで1,000円という驚きの価格設定が可能に。この企画は外国人観光客にも大変好評で、国内外問わず多くの観光客が着物体験を楽しみました。
桜の季節は多くの来場で賑わう津山城ですが、一方で、それ以外の時期の集客が課題でした、そこで地元の高校生たちに協力を求め、平成30年~令和元年度、夏休み期間のイベント「津山城合戦~水の陣~」を企画。参加者は高校生と一緒に竹水鉄砲づくりを行い、その後、竹水鉄砲で合戦を楽しみました。夏の津山城も県内外の親子連れで賑わいました。
「津山城ナリエ」を開催
令和2年(2020年)、新型コロナウイルスの影響により観光イベントは次々と中止となりました。特に10万人以上の来訪が見込める「津山さくらまつり」の中止は大きな打撃で、危機感を感じたメンバーは、津山の商店街で5年間開催されたイルミネーション「津山街ナリエ」が廃止されるという話を聞き、この事業を引き継げないか交渉しました。
また、津山城の秋のイベントとして「津山城もみじまつり」の開催を計画していることがわかり、その中で実施する案が浮上。まつりの中で「津山城ナリエ」として開催することになりました。資金はクラウドファンディングで募り、多くの支援が集まりました。その年の秋はコロナの影響が続いたため開催できませんでしたが、翌年春には「津山城ナリエ~さくらまつりバージョン~」として開催し、大きな反響を呼びました。現在、春の「津山さくらまつり」、秋の「津山城もみじまつり」に合わせた、年2回の恒例イベントとして定着しています。
これからも津山の魅力を発信
これまでの活動が認められ、令和5年(2023年)、協議会は津山市観光協会から観光振興に貢献した個人・団体を顕彰する「津山観光マイスター」を委嘱され、その証である「南十字星章」を受け取りました。「津山城ナリエ」による、「津山城もみじまつり」の夜間集客増加への貢献が認められました。
また、11月23日(いいふさいの日)に合わせて、津山城の本丸天守閣跡で「津山の中心で愛を叫ぶ」ユニークなイベントを開催。石井会長は「津山にはまだまだ知られていない魅力がある。今後も楽しい企画を考えたい」と意欲的。地元・津山への深い愛情を持って活動を続ける「津山城Legend推進協議会」。これからも注目です。



































