西洋美術の名作鑑賞!大原美術館

世界的な美術コレクションをゆっくりと堪能しよう!

日本で初めて誕生した私立西洋美術館。教科書で見たことがある世界的に有名な名画が数多く展示されています。陶芸・木版画・東洋の古代美術品などが鑑賞でき、ギャラリーツアーなども充実しています。たくさんの観光客が訪れる大原美術館の魅力を紹介します。

日本初!私立西洋美術館

孫三郎と虎次郎の、熱い思いによって生まれた西洋美術との出会いの場
1930年(昭和5)に誕生した私設では日本で初めての西洋美術館。倉敷ゆかり実業家・大原孫三郎氏と、友人の画家・児島虎次郎氏のふたりによって設立されました。現在では西洋美術をはじめ、日本近代洋画、東洋の古美術など、幅広い作品を展示し、多くの美術ファンを魅了しています。エルグレコ、クロード・モネなど、ヨーロッパの巨匠が描いた名作を鑑賞できる美術館としても有名です。

見どころをチェック!

見たい作品が展示されている建物を確認しよう!
設立時から拡張し続けている大原美術館。広大な美術館内を効率よく作品を見て回るためには、館内の全体構成を事前に確認してから見学しよう!
ギリシャ神殿風の門構えが印象的な本館
開館当時と変わらない美術館の中でも中心的な建物。入り口では 2体のロダン像が迎えてくれます。創設者のひとり児島虎次郎氏が収集した数多くの美術品が展示されています。 ルノワールやモネなどフランス印象派の作品から、ヨーロッパ、アメリカの現代美術まで、世界的に有名な名画を間近で観ることができます。
大原家の土蔵を改造した工芸・東洋館
工芸館には民藝運動に関わった芸術家たちの陶芸、木版画、型染などの作品が展示されています。 東洋館では児島虎次郎氏が収集した中国古美術コレクションを中心に東アジアの古美術が鑑賞できます。展示スペースは大原家の土蔵を改造した建物で、白壁をベンガラ色に塗った外壁は印象的です。
日本洋画・彫刻をメインに展示する分館
岸田劉生(りゅうせい)、安井曽太郎など、日本近代美術の発展に貢献した人たちの作品が展示された分館。1961年(昭和36)に孫三郎の長男である總一郎(そういちろう)氏によって創設されました。現在では地下展示室が増設され、新進気鋭の現代アート作品も鑑賞できます。

絶対見たい名画コレクション!

展示された作品の中で見るべき作品はコレ!
約3000点もの膨大な美術作品の中から、これだけは見逃せない4作品をピックアップして紹介します。
『睡蓮(すいれん)』 クロード・モネ作
モネの代表作『睡蓮』の連作のうちの1点。児島虎次郎氏がモネの自宅があるジヴェルニーを訪れて、熱心に頼み込んで譲り受けた作品です。工芸・東洋館入口脇にある「モネの睡蓮の池」では2000年にモネの日本庭園から 株分けされた睡蓮が毎年美しい花を咲かせています。
『受胎告知(じゅたいこくち)』 エル・グレコ作
聖母マリアが天使によってキリストの受胎を告げられる、新約聖書の1シーンをドラマティックに描いた作品です。神秘性のある場面をこれほど力強く表現できたのはエル・グレコが持つ独創的な感性によるものと言われています。「日本にあることが奇跡」といわれる本作をぜひご鑑賞ください。
『和服を着たベルギーの少女』 児島虎次郎作
大原美術館の本館で1番最初に出迎えてくれる絵がこの作品。児島虎次郎氏が5年間ベルギーに留学していた時に描かれたものです。和服を着た異国の少女の絵は、日本と西洋の文化交流を強く願う作者のメッセージが読み取れる作品となっています。
『鷹持妃板画柵(たかもちひはんがさく)』 棟方志功作
「世界のムナカタ」と呼ばれる版画家が制作した“鷹を手にする女性”をモチーフにした作品のひとつ。棟方志功氏は版画を「板画(ばんが)」とよび、木版の特徴を活かした作品を数多く残しています。

知りたい!お役立ち情報

訪れる前にチェックしておきたい情報を紹介
バーチャル展示室や名画鑑賞が楽しくなる音声ガイド、美術館見学をもっと魅力的なものにしてくれるサービスを紹介します。
音声ガイドのレンタル
本館の主要作品について詳しい解説が聞ける音声ガイドのレンタルができます(有料)。作品鑑賞が楽しくなること間違いなし!