湖にある鳥居が神秘的!岡山の絶景寺「龍泉寺」

厳島神社や箱根神社など、海や湖にある鳥居って神秘的ですよね。
なんと、岡山県にも存在するのです!
岡山市北区にある「龍泉寺」 。
大きな池と鳥居が素晴らしい上に、湿地があったり、多くの観音様やお地蔵様が祀られていたり、「かわいい」があったり、あの有名な天下人も来ていたり…。
今回は、そんな見どころ満載の「龍泉寺」をご紹介します。
掲載日:2023年06月23日
  • ライター:月子
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龍泉寺(りゅうせんじ)

岡山県北区下足守に位置する龍泉寺は、奈良時代に山岳修行をしていた報恩大師が作ったと伝えられています。
また、古くから水神やお稲荷さんの民間信仰の場となっていました。
現在の仏閣などの建物や石垣は、明治初期に建造されたものです。

昔から人々の信仰を集めてきた地だったのですね。

寺務所、松、そして拝殿が一望できる駐車場近くの坂。
しっとりとした雨の風景を、紫陽花が彩ります。

まるで日本むかし話の世界


ご覧ください!
この大きな湖!
そして、そこに厳然と立つ朱色の鳥居を!

これは…
もう、日本昔ばなしの世界!
池の主がズズズ…と出てきそう!

お寺の境内にこれだけ広い湖があるとは。

歩いて一周するのに40分近くもかかるんですよ!
異世界感もあり、「ちゃんと元の場所に戻れるのだろうか…」と心配になるほど大きい。

大きな朱色の鳥居

先ほどの写真で見ると小さく見えた鳥居ですが、それは大きな池と一緒に映っていたから。
実物はこんなに大きいのです!

ホーホケキョ
ホーホケキョ…

あちこちから輪唱のようにウグイスの声が聞こえてきます。
もとから良い声のウグイス。
山によってやまびこがかかって、さらに響き渡ります。

穏やかな湖面は穏やかな湖面はわずかにさざなみ、たくさんのツバメが時折水面を掠めて餌をとっています。カワセミもいましたよ。
透明度がとても高い綺麗な水で、小魚や、エビのような何かが池を泳いでいました。

広大な湖、その名は「龍王池」

絶景をお伝えするのに夢中で、名前の紹介が後回しになりました。

この湖は「龍王池」。
この大きな池(湖という方がぴったりな程)は、八大竜王様のご神体としてお祀りしています。

八大龍王は、龍神であり水の神様です。
人の願いにあわせて、8つのお姿に変身し、人々を救うと言われています。
雨を降らす力を持ち、雨乞い、五穀豊穣、鉄の精錬など、水にまつわる神様なのだそうです。

とってもかわいい干支の像

なんと、境内には、こんなにかわいらしい干支の石像が!

かわいい!
みんなニッコニコで、かわいい~!

それぞれの動物ならではご利益があり、
「たくましく勇敢な虎の手にふれることで、邪気を払い家族を守る力を得られます」
など、書かれています。
みんなお手々を挙げているので、動物とハイタッチしたらいいのね!

うしさんとハイタッチ!
「いえ~い!」

しかし、後から説明書きを改めて見ると、
「栄養の源である牛の乳房にふれる事で健康で長生きする活力と気力が得られます」

触るところ、間違えてた~!

手に触れるようにと書かれている干支が多いですが、それぞれタッチの場所も御利益も異なるので、台座の説明文を読んで触ってみてくださいね!

滝行ができる御滝

「最上の滝」またの名を「龍王の滝」と呼ばれる滝。

自然の木々に囲まれ、幾か所から清い水が湧き出、石段をのぼると沢山のお社やお稲荷さん。
滝の音と水しぶきは清々しく、エネルギーに満ちた、まさにパワースポット!

なんと、一般の方も滝行を行えます!
事前にお電話で予約すると、行衣も貸し出してくださるそうです。

龍王の滝

弧線を描くうねった体を持ち、精悍なお顔の龍王。
そこから流れ出る滝に打たれる滝行は、さぞや身が引き締まる事でしょう。
何か所か小さな滝があり、あちこちからサーっという水の音。
奥には小さなお稲荷さんと鳥居。
苔むした岩たち。
そこに 生えるシダの葉
ひんやりとした空気に心が落ち着きます。
あ!こんなところにお稲荷さんが!
あ!あんなところにカエルさんが!
このように、いろんなところに沢山の像がおいてあったり、お社があったりするので、色々見つけてみてくださいね!

見どころ、満載!

悠久の歴史を感じる鯉岩と細道

鯉岩と呼ばれる大きな岩。
鯉の頭に似ていますね。

横の細道は、羽柴(豊臣)秀吉が備中高松城を攻める時に利用した道とも言われているそうです。

あの!
秀吉が!
この辺りも通ったんですね。

あの秀吉が腰掛けた!「太閤腰掛岩」

鯉岩の横の細道は秀吉の行軍にも使われていた。
その行軍の最中に休憩したのでしょう。

龍泉寺駐車場の近くには、こちらの「太閤腰掛岩」があります。

そんな戦国の世も見てきた岩。
歴史に想いを馳せる。

身代わり地蔵尊

昔は、このあたりで追いはぎが多かったので、足守の人たちを守るための身代わりとして、身代わり地蔵尊をたてたそうです。
一番右側の、柵に囲われ鎮座されているのが、たてられた当初のお地蔵様。

追いはぎ…
当時はうかうかしていられない世の中だったんですね。
今は平和に普通に歩けて、ありがたいことです。

こい岩湿地

境内には湿地もあります。
こちらは鯉岩ちかくの「こい岩湿地」。
青々と草が茂っていました。

木道橋があり、湿地の中に入っていけます。
重量制限があり、 乗れるのは3人までです。

また、このように龍泉寺はたいへん自然豊かで、猛毒のマムシ・ヤマカガシ・スズメバチ・マダニがいます。
防護できるよう長袖等でいらした方がいいですよ。
(私は腕はアームカバーをし、スカートの下に厚手のレギンスを着込んでおり、撮影時だけ外したり、足首の部分を捲り上げたりしました)
(2023年5月下旬撮影)

目を凝らして写真をご覧ください。
小さい花が咲いています。
こちらは、こい池湿地で5月下旬に撮影したトキソウ。
ランの仲間だそうですよ。
蘭というと、大きいものを想像しますが、こんなに小さいものもあるのですね。
8月中旬には、サギソウが咲きます。

浄行菩薩像と福ねこ地蔵

浄行菩薩像です。
私は、奥にある福ねこ地蔵に目が釘づけに。
かわいい…!
福ねこ地蔵の手のひらに触れると、ペットの健康祈願ができます。
龍泉寺は、干支の像やこちらの招き猫など、かわいい要素も魅力。

かわいい要素といえば、萌えキャラもいるんですよ。

優鉢羅龍神(ゆら姫)ちゃん


看板左上にいるのが、優鉢羅龍神(ゆら姫)ちゃん。
龍泉寺にまつられている八大龍王の変化の一つ、優鉢羅龍神をキャラクターにしたそうです。
親しみやすいですね。

指1本で動く?!ユルギ岩

境内には、大きな岩がたくさんあります。
そのうちの一つ、ユルギ岩。
三千貫とは、11250kg。
11.25tです。
指一本でこんな大きな岩を動かせる…?
押してみましょう。

ユルギ岩は動くのか!?

指で押せば動くのかい?動かないのかい?
どっちなんだい?

うごーーーーーーーーーーー…

…かない!!!

私は動きませんでした。
妙なる法の力はございません。

神通力がある人は動くかもしれません。
指で押してみてくださいね〜。

季節の花

龍泉寺には、スイレンの池もあります。
駐車場から少し上ったところにあるトンボ池湿地。
ちょうど開花時期で、白い睡蓮の花がたくさん咲いていました。
可憐でどこか神秘的。

雨がしたたる紫陽花

なんと美しい、濃い青色のアジサイでしょう。
紫陽花は淡い色が多いイメージですが、こちらの紫陽花は濃い青色。

龍神の松

龍泉寺、こちらにも龍にまつわる木があります。
とても高い松の木。
こちらの松は、龍が昇っているようにみえることから「龍神の松」と呼ばれているそうで、なんと樹齢250年とのこと。

雨にけぶる拝殿

見事な屋根瓦!
そして華やかな彫刻が施されています。
八大龍王をお祀りする龍泉寺。
水の神様、八大龍王。
八大龍王による雨の恵みです。

本殿

拝殿の奥にある、こちらが本堂です。
ご本尊は最上位経王大菩薩です。
2月初午日に、年に一回御開帳がありますよ。
以上、盛りだくさんでお送りしてきた龍泉寺、いかがでしたでしょうか。

ご紹介した以外にも鬼子母神がまつられていたり、お地蔵さまがたくさんいたりします。
神秘的な龍王池と鳥居をはじめとして、かわいい石像など、見どころ満載ですので、ぜひ足を運んでみてくださいね!

【最上本山 御瀧 龍泉寺】
所在地:岡山市北区下足守900
TEL:086-295-0130 
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