【オール倉敷ロケ】映画『蔵のある街』のロケ地を紹介!(広域エリア編)

2025年7月25日から倉敷先行公開、8月22日から全国公開中の映画『蔵のある街』。
SNSなどでもロケ地を巡る方やロケ地情報が欲しいという方を目にする機会も増えました。そこで前回の倉敷美観地区周辺のロケ地に続いて、映画にエキストラ参加した私が広域エリアのロケ地も紹介します(実はおか旅ライターがもう一人しっかり出演しています)。

倉敷市のほぼ全域で映画の世界を楽しんでください。移動はマイカーやレンタカーが中心になるかと思いますが、狭い道や住宅地などもありますので、十分お気をつけください。
※紹介順は映画での登場順ではありません。
(画像提供:つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会 ※無断転載禁止)
掲載日:2025年09月18日
  • ライター:イマオカ マコト
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1|足高神社(足高公園)

足高神社は平安時代・醍醐天皇延長5(927)年編纂の延喜式新名帳にも記録されている、備中18社の1つに数えられる最古社であり、国道2号線沿いにある「足高山」の山頂にある鎮守の杜です。
平松監督とメインキャストによる直筆の絵馬が奉納されています。

隣接する山頂一体にある足高公園は、桜の名所でもある憩いの場所。遊具もあり、山頂からは倉敷市街地が一望できます。映画のきっかけになったサプライズ花火は、ここのグラウンドから打ち上げられました。映画に使用された花火もここで撮影されました。

車で来られる場合、北側の国道沿いからは道が狭く見通しのよくない箇所もあります。南側からは墓地の間の急な坂道を登ります。どちらもご注意ください。
(画像提供:つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会)

【足高神社】
所在地:岡山県倉敷市笹沖1033
授与所受付時間:9:00〜16:30
駐車場:あり

2|倉敷成人病センター

1971年開設の地域を代表する急性期病院のひとつで、内科・外科・産婦人科など幅広い診療科を持ち、先進的な低侵襲治療に力を入れています。病室は全室個室で、快適な療養環境を整えながら、地域医療との連携も重視しているのが特徴です。
(画像提供:倉敷成人病センター)
主人公の白神紅子(しらが・べにこ)の兄、きょんくんこと恭介(きょうすけ)が入院する病院として、紅子と父・練介(れんすけ)の重要なシーンなどで登場します。実際に病室や展望レストランから鶴形山が見えます(写真は病室から撮影した景色です)。
※医療機関のため、院内への立ち入りはご遠慮ください。
(画像提供:倉敷成人病センター)

【倉敷成人病センター】
所在地:岡山県倉敷市白楽町250

3|鐘の鳴る丘展望台(円通寺展望台)

奈良時代に行基によって開創されたと伝えられる曹洞宗・円通寺。良寛をはじめとした多くの高僧が修行した古刹の眼前にある展望台。2022年に完成し、玉島の街並みと水島工業地帯の景色を楽しめます。
シンボルとなる「希望の鐘」のある塔は高さ7.6m、周りにあるオブジェは座ることが可能なものもあります。
映画では紅子ときょんくんが古城緑郎(こじょう・ろくろう)の車で訪れ、イベントで演奏していたフルート奏者の小野麗那(おの・れいな)から母・夏子(なつこ)の話を聞くシーンで登場します。
緑郎が車を停めた場所には「円」マークがあり、こちらは円通寺の参拝客の駐車エリアで、反対側が展望台利用者の駐車スペースになります。
※少しわかりにくいため、展望台まで気をつけて運転してください。

【鐘の鳴る丘展望台】
所在地:岡山県倉敷市玉島柏島
駐車場:あり

4|沙美海岸(沙美海水浴場)

倉敷市の西南端にあり、1880年に開かれた日本最古と言われる海水浴場。「日本の渚百選」にも選ばれており、その広い砂浜には毎夏、倉敷市内から多くの人が海水浴に訪れ賑わっています。

紅子ときょんくんが幼い頃に家族で花火を見たシーンや、紅子ときょんくん、緑郎が座って話す海辺のシーンなどにも登場します。劇中と同じように座って海をのんびり眺めるのもいいですね。
※こちらも少し道が狭い箇所がありますので、くれぐれもお気をつけください。

【沙美海水浴場(西浜)】
所在地:岡山県倉敷市玉島黒崎
駐車場:あり

5|水島臨海鉄道 倉敷市駅

水島臨海鉄道は1970年設立。10駅で運営している鉄道事業者で、市民の足としての旅客事業と貨物事業を担っています。倉敷市駅はJR倉敷駅に隣接する発着駅で、上階は駐輪場という珍しい駅舎です。
劇中では紅子ときょんくんが通学で利用している水島臨海鉄道。倉敷市駅では駅長の横でベンチに座るきょんくんを紅子と友人の渡辺由佳(わたなべ・ゆか)が見つけ、駅長と話すシーンで登場します。

【水島臨海鉄道 倉敷市駅】
所在地:岡山県倉敷市阿知1-1

2025年7月、映画『蔵のある街』倉敷先行公開に合わせてラッピング車両が運行開始。倉敷市駅で出発式が行われました。
車両側面のラッピングはそれぞれデザインが違いますので、ぜひご覧ください(2026年4月まで運行予定)。
(画像提供:水島臨海鉄道)

6|水島臨海鉄道 福井駅

市民の足として親しまれている水島臨海鉄道は「ピーポー」「りんてつ」など、様々な愛称で呼ばれています。沿線の学校や職場などに通う人たちに欠かせない交通機関で、倉敷市駅から3つ目の福井駅も通学には欠かせない駅の一つです。
映画では紅子の通う高校の最寄駅として登場し、いつも同じ時刻の車両できょんくんと合流します。車両内のシーンも実際の車両で撮影しています。

【水島臨海鉄道 福井駅】
所在地:岡山県倉敷市福井

7|倉敷市役所 本庁舎

遠くからも認識できるシンボルタワーが目印の市役所本庁舎。白壁の町並みに調和するようデザインされ1980年に完成しました。
もう一人の主人公・難波蒼(なんば・あおい)の父・文太郎(ぶんたろう)が、別日に母・芳子(よしこ)、蒼の親友・亀山祈一(かめやま・きいち)の父で阿智神社の宮司・道善(どうぜん)たちが、職員の草田大吉(くさた・だいきち)と交渉するシーンを実際に市役所で撮影しました。職員も多数エキストラで参加しています。
※見学:一部を除き可能。
※撮影:館内はご遠慮ください。

【倉敷市役所 本庁舎】
所在地:岡山県倉敷市西中新田640

8|倉敷市役所 水島支所

倉敷市水島地域の行政サービスの中核を担い、市民窓口をはじめ、産業関連業務も行なっています。
ここ水島支所では、蒼が一人で花火を上げようとした後、文太郎と芳子が迎えに来た警察署内のシーンを撮影しました。
※見学:一部を除き可能。
※撮影:館内はご遠慮ください。

【倉敷市役所 水島支所】
所在地:岡山県倉敷市水島北幸町1-1

9|いりふねの道

倉敷美観地区南の入舟橋下流部の親水公園から倉敷川西沿いに4km続く歩行者・自転車専用道「いりふねの道」。春には華やかなピンクの河津桜で彩られ、倉敷市内外から訪れる多くの人で賑わう花の名所でもあります。
映画では、ジョギングするアスリートの間を蒼が自転車で走り抜けていくシーンに登場します。
このシーンで登場するアスリートたちは、バレーボール・Vリーグ「倉敷アブレイズ」の選手です。

10|連島蓮根畑

倉敷市連島町(つらじまちょう)鶴新田地区に広がる約35haの蓮根畑。ここで栽培される柔らかくシャキシャキした色白の「連島れんこん」は倉敷が誇るブランドレンコンです。
風で波打つ大きな葉の中に咲く大輪の花が、倉敷のイメージシーンに登場。主題歌「風につつまれて」のMVにも紅子と共に登場しています。
※路上駐車や蓮根畑への立ち入りはご遠慮ください。

11|水島コンビナート

水島コンビナートは、岡山県倉敷市に広がる国内有数の臨海工業地帯で、石油精製や鉄鋼、自動車産業などの拠点として発展してきました。産業の力強さを示す巨大な工場群が並び、夜には煌々と輝くプラントの光が幻想的な景観を生み出し、「日本夜景遺産」「夜景100選」に選ばれている夜景が、倉敷のイメージシーンに登場しています。
(画像:倉敷観光WEBより)

【鷲羽山公園線 水島展望台】
所在地:岡山県倉敷市呼松
駐車場:4台

12|吉又商店

下津井エリアの元気印、回る鯛が目印の海産物や乾物を扱っている老舗「吉又(よしまた)商店」。
長年、下津井の賑わい創出を願い活動を続けているオーナーがガレージ跡を改装した「しもつい横丁」は、鮮魚店をはじめとした店舗で活気溢れる場となっています。
地元の人たちが賑々しく楽しんでいるイメージシーンを撮影。地元住民にも観光客にも人気の鮮魚店店主の包丁さばきもお見逃しなく。

【吉又商店「しもつい横丁」】
所在地:岡山県倉敷市下津井1-9-12
営業時間:9:00〜15:00(鮮魚店)
定休日:火曜日
駐車場:あり

13|下津井港

瀬戸大橋を見上げる下津井港は、江戸時代に風待ち潮待ちの港として、香川県の丸亀と連絡する琴平参詣船の発着港、北前船や参勤交代の御座船の寄港地として栄えました。現在も瀬戸内海有数の漁港として活躍しています。
瀬戸大橋と共に瀬戸内海に面した児島エリアの象徴としてイメージシーンに登場します。
※路上駐車や船への立ち入りはご遠慮ください。

【下津井港】
所在地:岡山県倉敷市下津井

14|瀬戸大橋

1988年に開通した岡山県と香川県を結ぶ本州四国連絡橋の一つで、世界最大級の道路・鉄道併用橋。鷲羽山展望台から望む四国へつながる一本道は圧巻で、ライトアップされた姿も雄大で美しく必見です。
備讃瀬戸の美しい風景と共に倉敷市内のイメージシーンに登場します。
(画像:倉敷観光WEBより)

【鷲羽山展望台】
所在地:岡山県倉敷市下津井田之浦
駐車場:あり

15|ドラム缶橋

玉島図書館前の溜川にかかる、ドラム缶でできた浮橋。渡ってみたところ、しっかりとしており、ほぼ揺れませんので安心して渡ってください。1980年設置、1986年に改修され、現在も地域の生活道路の一部として活躍しています。
倉敷市内のイメージシーンに登場します。
(画像:倉敷観光WEBより)

絵になるドラム缶橋は『蔵のある街』を含め、多くの映画やドラマのロケ地としても知られています。日中の明るい景色もいいですが、夕景もおすすめです。
西側の図書館侵入路は狭いのでご注意ください。

【ドラム缶橋】
所在地:岡山県倉敷市玉島2-2-11
駐車場:あり

16|高梁川東西用水酒津樋門

市民の憩いスポット「酒津公園」に隣接した、国指定重要文化財・日本最大級の樋門。
1924(大正13)年に完成し、現在も用水路に農業用水を排水しています。「酒津公園の水門」などと呼ばれ親しまれ、夏には水遊びをする子どもたちの弾む声が響きます。写真からそのスケールがお分かりいただけるでしょうか?
こちらも倉敷市内のイメージシーンに登場しています。

【東西用水酒津樋門】
所在地:岡山県倉敷市酒津2826
駐車場:あり

17|井原鉄道遠景(真備町の風景)

倉敷市真備町は、奈良時代に遣唐使となり後に右大臣に昇進した吉備真備(きびのまきび)ゆかりの地で、町名の由来にもなっています。1999年に開業した総社市から広島県福山市を結ぶ井原鉄道には、その名を冠した「吉備真備駅」があります。また推理作家の横溝正史の疎開地で、金田一耕助ファンの聖地としても知られています。
映画には「備中呉妹(びっちゅうくれせ)駅」近くを車両が走る遠景がイメージシーンに登場。
※路上駐車や田圃への立ち入りはご遠慮ください。

オール倉敷ロケ『蔵のある街』

今回は倉敷美観地区周辺から飛び出して、市内広域のロケ地を紹介しました。
オール倉敷ロケで制作された映画『蔵のある街』は、倉敷市のほぼ全域で多くの方々のご理解・ご協力によって撮影が行なわれました。その多くは当たり前に市民の方々が生活している場所やその近隣にあります。施設の営業時間や休業日を確認して、マナーを守ってロケ地巡りを楽しんでくださいね。

映画はどのシアターでも終映を迎えますが、ロードショー後は倉敷で映画の世界に浸って、「倉敷映画館(2025年秋オープン予定)」で『蔵のある街』を鑑賞するのもオススメです。
(画像提供:つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会)

映画『蔵のある街』【作品概要】
出演:山時聡真、中島瑠菜
堀家一希、櫻井健人、田中壮太郎、陽月 華、長尾卓磨、前野朋哉、ミズモトカナコ、北山雅康 
高橋大輔、MEGUMI、林家正蔵、橋爪功
監督・脚本:平松恵美子 音楽:村松崇継
主題歌:手嶌葵「風につつまれて」(ビクターエンタテインメント)
企画・製作:つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会
制作プロダクション:松竹撮影所 企画協力:倉敷市
配給・宣伝:マジックアワー 特別協賛:高砂熱学
©︎ 2025 つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会

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