「翁美の里」は魅力盛りだくさんの観光果樹園。くだもの狩り、直売、カフェ、ミニ動物園、ゲストハウスも!(岡山市)

くだもの王国・岡山県の代表的な果物のひとつが白桃。桃の中でも特に上品な香りと甘さで人々を魅了する白桃は贈答品としても人気で、岡山では7月上旬から本格的な収穫が始まります。今回は岡山市にある観光果樹園「翁美の里」をご紹介。白桃農園直営のカフェで白桃かき氷や白桃スムージーを楽しむことができ、フルーツ収穫体験や動物との触れ合いもできるスポットです。ゲストハウスや白桃直売所もあるので、盛りだくさん魅力をお伝えします。
(一部写真は翁美の里より提供していただいています)
掲載日:2025年06月16日
  • ライター:髙田美津子
  • 241 ビュー

観光果樹園「翁美の里」とは?

「翁美の里」がある岡山市の一宮地域は、古くから白桃を代表する品種「清水白桃」の発祥地。現在も白桃の栽培が盛んです。「翁美の里」も長年白桃を育てていますが、現在は約120本の桃の木、約400本のブルーベリーの木を栽培しています。そのほかにも、ぶどう、アプリコット、ラ・フランス、アーモンドなどが植えられています。春にはフキやワラビ、ツクシなどの山菜も採れ、レモングラスなどのハーブも育てています。

このエリアは古くから地形が変わらず、自然と共存してきた土地で、暑すぎず、寒すぎず、強風も少なく農業に適していると言われています。また、水や空気が綺麗であることも美味しいくだものが育つ条件の1つです。
写真はまだ収穫まで至っていないリンゴの木。「農業はロングスパンで考えないといけない。収穫まで5年くらいかかる。2、3年後に収穫体験ができれば」とオーナーの里見さん。

生産者の里見さんの情熱と挑戦

オーナーで生産者でもある里見さんは、白桃農家の3代目。保育士としての長いキャリアがあり、茶道、華道、着付けの先生でもあります。「うまく工夫をして続けていくこと」を実践してきた里見さんは、自分で育てた果物やハーブをカフェやゲストハウスで提供し、農園に宿泊もできる循環型農業の仕組みを生み出しました。さらには、白桃の新しい品種の育成にも携わるなど、挑戦を感じます。

フルーツの収穫体験を楽しもう

取材に訪れた6月上旬は、桃の袋がけに忙しい時期でした。剪定された桃の木にオレンジ色のカバーがかけられます。今年は123本、8種類の白桃を栽培。園内の白桃は7月上旬から10月下旬まで収穫が続きます。

白桃の収穫体験は宿泊者限定ですが、ブルーベリー狩り(9月から10月頃)は誰でも可能で、100名規模の受け入れにも対応しています。

ブルーベリーなどは農薬、化学肥料は一切使用しておらず、環境に優しいフルーツ栽培が行われています。「自分の世代だけ良くてもダメ。次の世代にも美味しいものを繋ぐためには、環境に優しい農業が大事」と里見さん。ブルーベリーの木が植えられた場所を水路で囲い、梅雨時期に水を溜めておく。刈った草は人の出入りで土を痛めないようにクッション代わりにする。試行錯誤しながら、自然と共存した農業に取り組んでいます。(写真は草刈り前のブルーベリーと白桃の木)

農園直営のカフェ「Rich Fruits」

園の拠点となるカフェ「Rich Fruits」は2018年にオープン。2025年は7月1日から8月上旬まで毎日営業します。里見さんが育てた白桃のかき氷やスムージーを楽しめます。ムスリムの旅行者も安心して楽しめるよう配慮した飲食店である「MUSLIM FRIENDLY」の認定も受けています。

「Rich Fruits」は生産者とお客さんが交流できる場所にもなっています。訪れた方の声を直接聞けることは、里見さんの頑張る活力。「良いプレッシャーをもらえるので、美味しいフルーツをこれからも作っていきたい」と意気込みを語ってくれました。今年の白桃も楽しみですね!

【Rich Fruits】
営業日:7月1日〜8月上旬
営業時間:11:00〜16:00
定休日:期間中無休
※桃の収穫次第で白桃メニューの提供時期がずれ込むことがあります。
※夏季以外の営業については公式サイトをご確認ください。

美しい日本庭園と客間があるゲストハウス

農園の中にあるゲストハウスは海外観光客にとても人気があり、現在約90%が海外からの予約だそうです。宿泊者限定の白桃収穫体験も人気で、7・8月の予約もかなり埋まっています。海外で農業を営む方が泊まりにくることもあり、そこで交流を深め、「翁美の里」の運営のヒントを得ることもあるとか。

お庭は立派な日本庭園です。その奥に桃の木を見ることができます。ゲストハウスの1階はキッチン、ダイニング。2階は寝室、お風呂、トイレがあり、最大4名まで宿泊可能。日本の伝統的な和室の客間では、着付けや茶道体験でゲストをもてなしています。またカフェ同様、お肉やお魚は使わない、ベジタリアンの方にも優しい食事が提供されています。

動物と触れ合える「ちいさな動物園」

こちらにはミニ動物園もあり、日本ヤギのリリーちゃん、ケズメリクガメのカメ子、ネザーランドドワーフ(ウサギ)と触れ合うことができます。

里見さんの後を追って移動する姿が可愛らしいカメ子。「翁美の里」を訪れた人は「ちいさな動物園」の見学が可能ですので、スタッフに声を掛けてみてください。6月中旬にはアヒルも仲間入りするそうで、アヒルは園内を自由に歩き回れるようにするのだとか。アヒルの卵を使ったオムレツもメニューに加わるかも!?

買うならここ!白桃直売所

白桃の収穫が始まると、カフェの前にある建物が直売所になります。販売日時は、カフェの営業と同じです。新鮮な白桃を購入できるのでおすすめです。

アクセス情報

岡山桃太郎空港から車で約10分。JR岡山駅からも車で約30分とアクセスの良い場所にあります。飛行機を利用する前後にもおすすめです。

【翁美の里】
所在地:​岡山県岡山市北区富吉2157
TEL:090-8065-2157
営業時間:夏季11:00〜16:00 ※夏季以外は要問合せ
営業日:7月1日〜8月上旬 ※その他の期間は要問合せ
定休日:期間中無休
駐車場:あり

まとめ

同行した2歳の娘は、初めて見るヤギや大きなカメに興味津々。「ちいさな動物園」は山の中にあるのでベビーカーは持って上がれませんが、園内は塗装された道がありベビーカー移動もできます。落ちていた小さな桃を拾ったり、アゲハ蝶に出会ったり、自然と触れ合える貴重な体験ができました。お子さん連れの方、果物が好きな方、動物と触れ合いたい方、フルーツ収穫体験をしたい方、直売所で白桃を購入したい方はぜひ訪れてみてください。
マップを見る

同じテーマの記事

このライターの記事