発酵食ランチで美味しく整う!「糀の食卓『さしすせそ』」へ行ってみた(総社市)
まだ冷蔵庫がなかった時代、昔の人は食べ物を発酵させることで保存を実現してきました。ぬか漬物、醤油、みりんなど、私たちの身近に発酵食品はたくさんあります。最近では発酵食が身体に良い、未病を防ぐと見直されてきています。今回は、ご家族ががんにかかったことから改めて発酵の食生活を研究し、その知識をランチで提供されている「糀の食卓『さしすせそ』」に行ってきました。時折開催される発酵教室も大人気。こちらも体験してきたのでご紹介します。
- ライター
- 高杉郁子
- 掲載日
- 2025年12月19日
目次
糀の食卓『さしすせそ』とは
総社市奥坂、鬼(温羅)伝説のある「鬼ノ城」のふもとの、豊かな自然が残る場所に「糀の食卓『さしすせそ』」はあります。
周辺には食材になる植物がたくさんあり、ここで提供される料理には、地元の新鮮な食材が使われています。オーナーさんはご家族ががんを患ったことをきっかけに、薬事、薬草、発酵を学び、発酵の力を食生活に生かすことで病気になりにくい身体に整えていくことを実践されました。その知恵を生かして提供されるランチが人気で、遠方から訪れる方も多くいらっしゃいます。
美味しさが引き出された糀定食
糀(こうじ)によって何十倍も美味しさを引き出した季節の素材を楽しめる糀定食(1,800円)が人気です。8月の下旬にランチに伺った時は夏野菜がふんだんに使われていました。メニューを見て頂くと分かると思いますが、すべての料理に様々な糀が調味料として使われています。化学調味料は使われていないので、身体に優しい美味しさでした。肉や魚は使われていませんが、植物性たんぱく質の車麩がお肉のような歯ごたえで、心地よい満腹感でした。食前に出される糀水も自家製で、飲む点滴とも言われる栄養価の高いものです。糀水は、糖尿病・高血圧・便秘など生活習慣の改善にも効果が期待されています。
<ある日のメニュー>
*糀水
*十の徳がある玄米のお粥さん
*テンペ味噌汁
*野草糀ラー油糀付け車麩焼き
*中華塩麹オクラ
*熟成黒酢糀豆腐ピー炒め
*茄子の酢糀アチャール
*かぼちゃ松葉醤油糀煮物
*ゴーヤとトマトの野草ラー油炒め
*胡瓜の生姜醤油糀あんかけ
*こんにゃく蓼酢糀かけ
デザートは糀水アイスクリーム
デザートは糀水アイスクリームでした。さっぱりとした味と食感で、優しい天然の甘みが食後にちょうどいい感じでした。食前に頂いた甘酒とは少し感じが違い、糀水のアイスクリームと聞くまで分かりませんでした。
【糀定食】
提供時間:11:00~15:00(L.O.14:00)
糀発幸料理教室(基本編)
夏に糀定食を頂いて、糀について学んでみたいと思い「糀発幸料理教室」に参加してみました!糀定食で使われていた調味料はすべて糀をベースに作られていますが、それぞれに調味料としてしっかりとした味があり、家庭でも再現できると聞き、まずは基本編に参加してみました。発酵が人に幸福を与えるとのことで「発幸」となっていますが、まさにその通りだと実感しました。
「国菌」とお米で作られる糀
昔から日本の風土に根付き、大切に育まれてきた糀は、国菌であるコウジカビとお米から作られています。写真の粒は稲穂の先にできる糀で、正式名称は「二ホンコウジカビ」。洋名では「アスペルギルス・オリゼ」です。糀菌は日本にしか存在しない微生物です。有害なカビとは違い、糀菌は、日本の発酵食品づくりに欠かせない菌として、世界に知られています。
柿の糀水
まずは柿の糀水を頂いてから教室スタート。秋に豊作だった柿を酢につけると糀水が発酵して、酢のような風味になります。柿の糀水の隣にあるのが生の糀です。
生糀で糀水
生糀100グラムと、ミネラルシリカ500ミリリットルを、常温8時間寝かせることで作られる糀水づくり。先ほど頂いたのは柿の糀水で、糀水に柿を漬け込んだもので、糀水が発酵して、酢のような風味になります。皮付きのリンゴを入れて発酵によってできたリンゴ酢、塩もみ野菜を入れると水キムチができ、応用の幅も広いようです。
塩糀のいろいろ
プレートに並ぶ10種類の塩糀。酒粕、青梅、ムクナ豆、玉ねぎ、柚子、キノコ、生落花生、クレソン、カレースパイス、ごま油が塩糀と合わさり発酵調味料に変化します。柚子糀は大根と和えるとお漬物に、キノコの塩麹はスープの調味料に、ごま油の塩糀は炒め物になど、食材と調理方法で万能に使えます。化学調味料のなかった時代、昔の人は身の回りにあるもので調味料を作ってきたということが体感できました。そしてまろやかでおいいしいこと!
塩糀を育てる
次は塩糀を作ります。ボウルに糀を入れて手でほぐしてパラパラにし、塩を入れて全体にすり込みます。陰陽の陽のパワーを込めて右に混ぜるといいそうです。女性は陰なので、陽のパワーを入れるとのことです。陰陽学を学んだオーナーさんの知識が光ります。また、素手でこねるので、自身の常在菌が糀に入りいい感じになるそうです。
シリカ水を入れて混ぜる
シリカ水を加え、両手の平ですり合わせるようにして混ぜ容器に移します。持ち帰ったら常温で1週間、1日1回かき混ぜて空気を含ませて、只今塩麹を育てています。糀が程よく溶け、塩角がとれてまろやかになったら出来上がりです。楽しみに育てて使いたいと思います。
醤油糀のいろいろ
食材によっていろいろな塩麹が作れるように、醤油糀も同様に様々な食材で味変ができます。フキ、青唐辛子、碁石茶、キクイモ、八角など中華香辛料、松、レモンやシークワァーサー、柚子果汁、黒麹などの調味料が作れます。
醤油糀を育てる
醤油ににがりを少し加え、手でほぐしパラパラにします。
醤油を加えて混ぜる
醬油を加えて混ぜます。容器に移し持ち帰り、1週間、1日1回かき混ぜて空気を含ませます。只今、美味しい醤油糀を育てています。
糀教室は美味しいランチ付き
教室が終わるとちょうどお昼時。美味しいランチが頂けます。何も知らずにランチを頂くのと、学びを深めて頂くのでは、味わい方がこれほど違うものなのかと、楽しみと感動が味わえます。食材と調味料のコラボレーションのすごさをぜひ味わってみて下さい。
<ある日のメニュー>
*10の徳がある赤米と小豆のお粥
*切り干し大根汁とすりおろし大根の味噌汁
*柚子塩糀
*菊芋出汁糀和え
*きのこの塩糀・里芋梅和え
*ほうれん草の塩糀ナムル
*ニンニク塩糀
*大豆ミートマスタード糀
*生落花塩糀
*白菜の酢糀炒め
希少価値の玄米餅も販売
自然栽培の幻の緑玄米餅、香り米玄米餅(各1,000円)も販売されています。プチプチとした食感が美味しさを誘います。緑米には、亜鉛、マグネシウム、食物繊維の他、植物由来のクロロフィル(緑の色素)が豊富に含まれています。「緑の血液」とも言われ古来より健康を支える栄養素として親しまれてきました。
【糀の食卓『さしすせそ』】
所在地:岡山県総社市奥坂344
TEL:080-3116-1586
営業時間:11:00~15:00
営業・開催日:月~木曜日(ランチ営業)、金・土曜日(料理教室、不定期開催、Instagramにて告知)
駐車場:あり
地図
- 糀の食卓『さしすせそ』
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