岡山県の注目アートスポット紹介!街を見おろすアート空間「Elephant Gallery」(岡山市)
「瀬戸内国際芸術祭」「岡山芸術交流」「森の芸術祭 晴れの国・岡山」など、近年大規模な現代アートイベントが行われている岡山県ですが、通年でアートを楽しめるギャラリー等の施設も数多く存在してます。そんな中から今回は、2025年秋に岡山市にオープンした「Elephant Gallery(エレファントギャラリー)」をご紹介します。
- ライター
- 大岩主弥
- 掲載日
- 2026年1月30日
目次
「Elephant Gallery」について
「Elephant Gallery」は現代アートのコマーシャルギャラリーとして、2025年10月4日に岡山市内にオープン。現在岡山で活動しているアーティストや、岡山で生まれ育った後に国内外で活動しているアーティストなど、岡山にゆかりのある作家を中心に、作品発表の場を提供することで活動を後押ししたいと考えて開設されたそうです。
「Elephant Gallery」のマネージャーの和田吉弘さんにお話を伺いました。
大岩>>
「Elephant Gallery」を始める事になったきっかけ、思いをお聞かせいただけますか。
和田さん>>
15年ほど前にもギャラリーを始めようと思ったタイミングがあったのですがその時は実現せず、2025年、写真スタジオとリソグラフのラボを始めるにあたりモノをつくるラボとそれを発表する場として改めてギャラリーの構想が浮かびました。
はじめは気軽な気持ちだったのですが、ギャラリーの方針として岡山ゆかりのアーティストを中心に企画展示していくことを決めました。そしてキュレーターの力を借りながらアーティストさんにコンタクトを取りはじめました。その中でアーティストの方々に接すれば接するほど気持ちの部分でギャラリーの比重が大きなっていったというのが本音です。
そんないきさつを経て誕生した「Elephant Gallery」。今、生まれたてのタイミングに立ち会える貴重な機会ですね。年間を通して様々なアーティストのエキシビジョンを開催予定との事。今回は現在開催されている展示もあわせて紹介します。
ビルの最上階にあるギャラリー
「Elephant Gallery」は、岡山市の大雲寺交差点近くのビルの7階にあります。表には案内が無いのですが、中に入ればビルの階数表示のパネルに7階との表記がありますので、安心してお入り下さい。エレベーターで7階に行けば、その階全体がギャラリーフロアになっています。
展示『最も みじ/ぢかい 影』(2026/1/17~2/23)
取材時に行われていたのは、金孝妍(キム・ヒョヨン)さんの「最も みじ/ぢかい 影」。
金さんは、韓国の済州(チェジュ)島生まれで、中学1年の時に名古屋に移住。岡山との関わりはソウルの美大、弘益大学の大学院修士を修了後、ご両親が岡山に住んでいることと日本画材料に興味を持ち、倉敷芸術科学大学博士課程に行ったことから。 修了後も岡山に在住し、県内外の文化活動に積極的に関わりながらアーティスト活動を続けています。2019年より倉敷芸術科学大学芸術学部の講師を勤め、同年岡山の文化団体等の活動を支援する「おかやま文化芸術アソシエイツ」のプログラムコーディネーターに就任。2017年には岡山県新進美術家育成I氏賞奨励賞受賞と岡山との関わりを深めています。
金孝妍さんの作品について
金さんの代表作のひとつである銀箔を使った作品シリーズが展示されていました。立体にした和紙の上にインクを流し、平面に戻した和紙のインク跡を、銀箔を貼りつめたキャンパスにペンでトレース。硫黄の煙によって化学反応を促し、銀を金色に変色させた作品です。流れるにまかせたインクの跡が描き出す不思議な紋様。「反射と吸収」という作品では金と銀の切れ目が分かりやすいです。
金さんにもお話を伺いましたが、先に題名を決めて意図的に紋様を描き出す時と、結果的にできた紋様に題名を付ける時の両方があるそうです。作家の作為と無作為、意識と無意識の跡を描く今回の作品群。金さんが「痕跡の作家」と呼ばれる所以が垣間見られます。
私の一番のお気に入りは題名を後付けした『猫の軌道』という作品。確かにいますよ猫。レセプションカウンター横にあるモニターでは製作の様子を見ることが出来ます。
ギャラリーの今後の展開について
今後の展開について、再びマネージャーの和田吉弘さんにお話を伺いました。
大岩>>
今後の目標や展望がありましたらお聞かせください。
和田さん>>
まだまだはじまったばかりですが、アーティストにとっても、ギャラリーにとっても、そしてコレクターなどアートを楽しむ方々にとっても刺激となる場を目指したいと思っています。当ギャラリーは現代アートを中心としていますが、少しでも長くギャラリー運営を続けることで岡山の地で現代アートが根付くムーブメントの一助となればと願っています。
ギャラリーに展示されている作品は基本的に購入が可能です。気に入った作品を購入することで、ギャラリーやアーティストの力になりますね。会場で配布されている図面と作品リストに値段が書かれています。
まとめ
路面電車で近くのアートスポットにも
「Elephant Gallery」のある大雲寺交差点には路面電車の電停があり、近隣のアートスポットにも楽に移動できます。今回は大雲寺前電停から柳川電停まで乗り(運賃160円)、そこから徒歩で岡山県天神山文化プラザに向かってみました。移動時間は約15分。この日は以前金孝妍さんが奨励賞を受賞したI氏賞選考作品展が行わていて(現在は終了)、絵だけでなく写真や磁器など多様なアートが展示され、若い力がぶつかり合っていました。こうした発表の場が身近にあることで私たちがアートを気軽に見られるのだと、アートスポットが存在することの有難さを感じます。天神山文化プラザのある地区は岡山カルチャーゾーンと呼ばれ、岡山県立美術館や岡山市立オリエント美術館などの文化施設が集まっています。

地図
- Elephant Gallery
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