【岡山の古墳】備中国分寺から近い!緑山古墳群で巨大な横穴式石室に入ってみよう!(総社市)
岡山県内でも比較的メジャーな観光地「備中国分寺」。その近くに位置しながら一般的にはあまり知られていない「緑山古墳群」には、見事な石室を持つ多数の古墳が残されています。今回はその中から5つを厳選してご案内したいと思います。
- ライター
- 田中シンペイ
- 掲載日
- 2026年2月20日
緑山古墳群とは
緑山古墳群は、備中国分寺(総社市)から約1kmほど北西にある「緑山」に6世紀中頃~後半頃にかけて築かれました。上の写真は「国民宿舎サンロード吉備路」付近から東方向を撮影したもので、ほぼ中央に見えている丘陵に20基ほどの古墳群が形成されています。その中から尾根上に並ぶ4号墳、6号墳、7号墳、8号墳と、少し離れた山裾にある11号墳を順番にご紹介していきます。
アクセスの詳細について
・緑山の東側を南北に通る道路において、お地蔵さまの横にある階段が登り口です。
・山道に入ってすぐに現れる分岐は左方向へ進みます。
・目印として木にカラフルなテープやリボンが付いているので、これらも参考にしてください。
緑山4号墳
山道を少し進むと、開口した横穴式石室が右手に見えてきます。これが最初の目的地「緑山4号墳」です。登り始めてからここまで所要時間は5分くらいでしょうか。見えているのは「羨道」の入口「羨門」なのですが、開口部はわずかな隙間しかなく、大人だとしゃがんだ姿勢でないと内部に入ることはできません。
古墳の「石室」とは
「竪穴式石室」…地面にくぼみを作って棺を納め、石や粘土で覆ったものです。一度埋葬すると二度と開けることはなく、原則として埋葬されるのはひとりです。
「横穴式石室」…棺を納める地下空間「玄室」に、真横から通じるトンネル状の通路「羨道(せんどう)」を設けて外部との出入りを容易にした石室です。埋葬された後、その親族が亡くなった場合などに追葬できるようにしたと考えられています。

例えるとしたら、“しゃがんで靴ひもを結び直すような姿勢”で何とか入ることができます。姿勢を低くしたまま進んでいくと「羨道」の先に「玄門」が見えてきます。この先がいよいよ「玄室」です。
「玄室」に入りました!外の様子からは想像できない広い空間に驚かされます。なんと、天井までの高さは約3メートル!
埋葬には木棺が使用されていたようで、石室内には石棺をはじめ当時のものは何も残されていません。
緑山6号墳
「緑山4号墳」をあとにして、北へ向かって山道を進むと次に見えてくるのが「緑山6号墳」です。
「羨道」と「玄室」の天井石が一部なくなって、「まぐさ石」が残されている姿が印象的です。
天井石がないためかなり開放的で、他の横穴式石室と比較すれば見学しやすい点は助かります。「石室の中に入るのはちょっと…」という方も「緑山6号墳」は見学が可能だと思います。
緑山7号墳
「緑山6号墳」をあとにして、さらに北へ向かって山道を進むと右手に「緑山7号墳」が見えてきます。今回もっとも見学難度の高い古墳となります…。ご覧のとおり、本当にわずかしか開口していません。例えるなら、“ワニになったつもり”で這っていかないと入れません。これはさすがに参りました…。
中に入りさえすれば、あとはしゃがむ程度の姿勢で進めますが、心なしか「羨道」が長く感じられます…。
ようやく「玄室」が見えてきました!入口の狭さと相まって「玄室」に到達したときの驚きと感動はひとしおです。ちなみに真っ暗闇での撮影はかなり難しく、見苦しい写真ですいません。
緑山8号墳
「緑山7号墳」をあとにして、さらに北へ向かって進むと尾根に位置する最後の古墳「緑山8号墳」が見えてきます。墳丘の直径33メートル、高さ10メートルという見事な円墳です。やはり開口部は小さいですが、しゃがむと入れるので難易度としては最初の「緑山4号墳」と同じくらいですね。
「羨道」を通って「玄門」の前まで来ました。この先は正真正銘の暗闇です。いざ「玄室」へ!
すると、ここで予想外のアクシデント…カメラのシャッターが切れない!真っ暗なうえに空間が広いためか、私のカメラは撮影不可能と判断したようです。設定を変えてもうまくいかないので、仕方なくスマホで撮影しました。
緑山11号墳
最後に丘陵の裾にある「緑山11号墳」へ行って、今回の探索を締めくくりたいと思います。最初に登った階段の前の車道を少し北上すると、親切に道路沿いの木に青いリボンで目印が付いています。三つ又になった木が生えている場所が墳丘で、反対側に横穴式石室が開口しています。道らしいものはありませんが、藪に入って向こう側へ回り込みます!
むう…。またしても入口が小さい…。ここもワニにならないと入れそうにありません。
そして「玄室」もなかなかの暗さ。はたして撮影できるでしょうか…。
何とかギリギリ撮影できました。やはり、外の様子からは想像できないほど大きな空間が広がっていました。
それにしても、棺を納めるだけなら高さはそれほど必要ない気がしますが、なぜここまで石室の高さにこだわったのか、本当に不思議です。
緑山古墳群には他にも見学可能な石室がいくつもあるのですが、それはまたの機会に。
まとめ
緑山古墳群では、6号墳以外は見学に注意が必要なので、いくつかアドバイスを列挙しておきます。
・石室内は本当に真っ暗なので懐中電灯やランタン等が必須です。内部を確実に撮影したい場合にはそれなりの機材も必要です。
・地面や落ち葉がぬれていると悲惨なことになるので、晴天の日がしばらく続いた後に訪れるのが安全です。
・帽子またはフード(ヘルメットが理想的)、地面を這っても大丈夫な服装が必須です。
・一人では行かないでください。かく言う私も(大変さは以前に来て知っていたので)人を誘いましたが断られ、すべて一人で撮影する羽目になりました。正直な話、いろいろと怖かったです…。
近くには「こうもり塚古墳」や「作山古墳」があり、はるか北の山上には「鬼ノ城」が見えるなど、このエリアは史跡の宝庫です。訪れる機会があったら「緑山古墳群」もぜひ検討してみてください。
地図
- 緑山古墳群
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