これぞ昭和のぬくもり!「西大寺」レトロ界隈めぐり

まるでカラーフィルムの世界そのもの!昭和レトロな町並みが今も色濃くのこる「西大寺」。元銭湯や土蔵。格子窓に、アートな看板建築。郷愁を誘う水路をめぐりながら、ノスタルジックな魅力にどっぷり浸る旅へ。
掲載日:2023年04月28日
  • ライター:おもとまちこ
  • 12016 ビュー

五福通り(岡山市)

レンガの腰壁やアールデコ風の飾り柱。石と木。洋と和。様々な時代が織り交ざっているような。看板建築が今もなお生きて活躍している、本当に貴重な存在の商店街です。しっとりふわふわシフォンケーキのお店や、地元野菜のソーシャルカフェと。素敵な軒先に吸い寄せられるように美味しいお店もめぐらなければ。
五福通り特有のカーブがまた、この町のワクワク感を演出しています。通りの奥には油屋さんに、洋館のファミコンショップ!?歩くほどに趣も変わり、飽きることがありません。枝葉にも個性を感じる植物たち。ゆらゆらと往来を映す年期の入ったガラス戸。目に焼き付けるように、何度もふり返ってしまいます。

所在地:岡山市東区西大寺中3-9付近

新堀川

下町そのものの様な自転車屋さんから、脇の水路をたどって新堀川へ。大正時代の赤サビた水道栓。舟の荷を上げ下げしたという石段(雁木)。川向こうにはモザイク壁が美しいレトロな西大寺市民会館にや、右手には裸祭りで有名な西大寺観音院も。高瀬舟の目印にもなったというエノキの木(浜倉の木)は、3階よりも大きくそびえています。

所在地:岡山市西大寺中3-20-17付近

五福工房

西大寺をカラダから感じられる、クラフトビールとピザのお店です。なんと観音院のクロガネモチの木から採取した、自然酵母を使用した地ビールがいただけます。築85年超という倉庫がまた味わい深し。
猫好きな人々が訪れるという町の守り神・琴松庵(猫庵、猫地蔵さん)のすぐ近くです。

所在地:岡山市東区西大寺中3-21-20
営業時間:【ピザ】11:00~20:30(金・土・日曜日のみ)、【カフェ】11:00~17:00(水曜休み)
TEL:090-1262-2021※五福工房カフェ

旧河本町

さらに東の奥深いエリアへと参ります。高瀬舟の寄港地として繁栄した通りは、かつて「町家百軒」とも称されたほど。虫籠窓に出格子。レトロ電飾やたばこ屋さんの痕跡。港町の商家のなごりを色濃く残しながら、存在し続けることの尊さ。染みてきますよ。

所在地:岡山市東区西大寺東2~3丁目周辺

金光橋

西大寺の町の中心を、五福通りに平行するように流れる西川。今でも14の様々な意匠の橋が架かっています。中でもこちらの「きんくわうばし」(金光橋)。1930年施工当時のままの大きな親柱に、アーチ窓のような欄干。モダンなデザインの照明が灯る夕方から明け方は、一層ノスタルジックな雰囲気が漂います。

所在地:岡山市東区西大寺中(西大寺中3交差点付近)

西大寺文化資料館

ここからは中国銀行のある大通りを東へ渡ったエリアへ。土蔵の窓に、金庫の様に分厚い扉が付いているのが文化資料館です。会陽の宝木、高瀬舟の取引帳や地元の出土品など。戦火を逃れ、文化財が多く現存する西大寺地区の、貴重な歴史資料が見られます。向かいのポケットパークの犬島石や万成石のベンチで、ちょっと休憩も。

所在地:岡山市東区西大寺中1-16-17
開館時間:10:00~16:00(毎週日曜のみ開館)

 

旧柳湯界隈

これぞ昭和レトロな佇まい。赤と白のNTT塔がある景色って、なんでこんなに郷愁を誘うのでしょう。左の板壁の建物は元銭湯なんだとか。入り口の小さな電灯や、川へとつづく石段。自然石でできた千年橋に、ペンキの剥げたアサヒビールの看板。年を経ないと出せない味わいです。

所在地:岡山市東区西大寺中1-14-16付近(観音院仁王門口交差点そば)

旧渡場町・旧今町

柳湯からどんどん細くなる路地。錆びついた鉄の橋の架かる西川とともに、流れ流れて歩いてみれば。なまこ壁の蔵。不思議な装飾の防火壁。この土地ならではの傾斜を生かした家々が並ぶ、古い町並みへとたどり着きました。火の見櫓のある神武橋のたもと。古民家カフェ「パーラーウララ神武橋」は、レトロな旅の締めくくりにぴったりです。

所在地:岡山市東区西大寺南(2丁目周辺)

西大寺バスセンター

両備バスの西大寺バスセンターへも、散策がてらに是非お立ち寄りを。バスの乗り場や待合所も、これまたレトロ懐かしさたっぷりです。西大寺鉄道の駅跡ならではの、ポイント切り替え機やキハ7(気動車)など。よみがえる昭和。レトロタウン西大寺の魅力は、まだまだ尽きそうにありません。もっとめぐってみなければ!

所在地:岡山市東区西大寺上1-1-50
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